1984年8月、書肆山田から刊行された藤井貞和(1942~)の第3詩集。
ピューリファイとは、浄化せよ、とか、お掃除を! とかいう意味だけど、名誉やけがれを無にする浄化槽じゃんまい。名誉も、けがれも、もっと純化してみたい、という思いのほうが強い。この世のための小さな浄化槽を一つ持ちたかった。(「後行」より)
目次
- 胸部のドアを覗く
- つぎねぶと言ってみた
- 明暗
- 朝の怪物を見ない
- ベビーホテル
- 座敷
- 寝物語
- 日常性
- オートバイ
- 梅が峠
- 湖には
- 記念日
- フラグマンテール
- 枯葉剤
- 密室にて
- 作庭記
- まぼろし
- 黒い空海
- 書かれなかった『清貧譚』試論のために
- 流離について
- 湘南獣医師会によると……
- 第四のおしおきは……
- 朝風、ピューリファイ!
- 途中の仕事
- 土俗の新幹線が
- 緑、赤池
- フタイ港から
- 南関町へゆく道は
- シャーマニック・ジャーニー
- ぼがとぅいりょふの……
- 無題
- 引用つまり労せずに詩を……
- 神話魔
- 子供
- ぬっと出てくる
- うたのことばと小説のことば
- 言語集
- 西ニホンは蒸発してなくなってゆく
- じゅりあ・くりすてゔぁは……
- 机に隠れて
- 王慶忠さんを見送って
- あたたかい毛布につつまれたテールランプを
- 冬と冬
- やばい夏
- 抑鬱状態
- かようきょくが……
- エスカレーター
- 朝食
- 坂
- あけがたには
- 雪と月
- 薪
あとがき