荒野への招待 江口榛一詩集

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 1959年7月、昭森社から刊行された江口榛一(1914~1979)の第1詩集。江口は「地の塩の箱」運動で知られる。

 

目次

  • 激流にて
  • 未知なる者が
  • 門松
  • 何を待つているのだろう僕は
  • かつて私は
  • つねに身を躍らせよ
  • 先達
  • 運命よ僕にも
  • 私は人間ではないのだろうか
  • 暗礁
  • 合図
  • 碑銘
  • また鳴りはじめた
  • 神よ御身にみちびかれて
  • かすみ
  • 何気なく道を歩いている時
  • 詩人のつとめ
  • 御身
  • 否、御身によれば
  • 終りに至つて
  • さなぎ
  • 友の家で
  • み手は伸べられている
  • 慧可断臂
  • 不思議
  • 子路
  • 微笑
  • 土牢
  • 佐渡
  • リルケへの頌歌
  • 馬鹿の金
  • 運命について
  • 大地讃
  • 処女懐胎
  • ゴルゴタにて
  • 道化
  • ある冠のうたえる
  • 甲型金鉱石
  • 馬よお前も見ていたのか
  • 下帯
  • 鶺鴒
  • 今は冬
  • 然し
  • 君たちは山から来た
  • 君を撃つたのはだれか
  • 野菜栽培法
  • 背中
  • 私は植えてきた
  • 物語

附 辻音楽師


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光の揺れる庭で 林浩平詩集

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 1998年4月、書肆山田から刊行された林浩平(1954~)の第2詩集。装幀は菊地信義(1943~)。

 

目次

  • 冬の日
  • Subwayにて
  • 亡骸の運河
  • 花ざかりの銀河で
  • 冬の午後の別れ
  • 美しいひと
  • 光の揺れる庭でⅠ
  • 光の揺れる庭でⅡ
  • うすみどりの町でⅠ
  • うすみどりの町でⅡ
  • 海の百合
  • 美術館を出て
  • 百葉箱
  • 山彦
  • Rimbaud
  • 木曜日の朝
  • 郭公――ある夏の夜のクロニクル
  • 青年
  • わたしの十二月

 

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塵になるなら青 森口規史遺稿詩集

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 2000年3月、私家版として刊行された森口規史(1954~2000)の遺稿詩集。編集は岸上繁と鈴木漠(1936~)。

 

 跋に代えて 鈴木漠

 風のように現れ、風のように去って行った一人の詩人への、これは紙碑、言葉を累ねて積んだ墓標である。
 徳島新聞の読者投稿欄『徳島詩壇』に、森口規史さんが初めて応募して来たのは一九九九年一月のことだった。それからの一年間に二四篇の作品が寄せられ「無念 鯨 昇天」「百発百中義蔵居士」「時間のいばら」の三篇が入選を果たしている。一方、徳島県環境生活部が主催する『とっくしま県民文芸』への応募作「照葉樹林に抱かれ」は一九九九年度の最優秀作に推挙された。私の知る限り、四十五歳から詩を書き始め四十六歳で没した森口さんの、これが詩作品の全てである。偶々それらの銓衡に関わった私は、森口さんの生い立ちや日常など私生活の一切について知る立場にはなかったがただならぬ詩心の高揚に驚きを喫せずにはいられなかった。突然の消失を余儀なくされた詩の磁場とその光芒は、惜しんでも惜しみきれない。

 

目次

  • 無念 諒 昇天
  • 泡沫を鳴らす
  • それでいいんよね
  • 君よ 二十歳の若い君…
  • 私が脳死臓器提供第一号
  • 藍におちる
  • 郷愁誘う鯨
  • 蕾ひらき 花かおり
  • 入学の朝
  • 君には
  • 老人の眼が死ぬ
  • 針の蛇と大蛇の神通力
  • 紫の瞳の奥
  • 須恵器の記噫
  • 照葉樹林に抱かれ
  • 桂楫
  • 百発百中義蔵居士
  • 銀の耳飾り
  • 遺伝子の悪巧み
  • 骸の価値
  • 塵になるなら青
  • 雨の夜は嫌だね
  • 東欧絵本の世界展
  • 時間のいばら
  • 燦爛を掬い

付記

 

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夜伽 池谷敦子詩集

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 2002年12月、花神社から刊行された池谷敦子(1929~)の第6詩集。挿画は己斐みどり。

 

「おせわをかけていますが、女房はいったいどこへ行ったんでしょう」ときくから「私が女房でしょ」と答えると「ちがう、こんな年寄りじゃない」と言ったんですよ。
 この告白ほど近頃受けた話はない。みんな一秒ほど私の顔を打ち眺め爆笑する。私もほどける。(あなたはいつも、ありがとうと口に出して言ってくれる人だった……)
 在宅介護に行き詰まり老人病院に入ってもらった時、これで決まりと思ったのではない。これしか選択肢はなかった。四ヶ月がたった今は少くとも在宅の日々より夫は落着いている。
 ある日、街かどのガラスに映ったわが姿に愕然、まさかと訝るほどに老いかがまっている。これが今の自分の心のかたちでもあるか。呆けた夫は、単に正直に視ていたのであった。そんなわけで、ともすれば崩れていこうとする自分を支えるために、新旧とりまぜて『夜伽』と致しました。これからの私が何とか生きていくためのきっかけとなればと願いながら。(「あとがきに代えて」より)

 

目次

 

  • 水の音
  • じる氏
  • 0氏のいきさつ
  • 楤の芽を摘む人
  • 「みなと屋」の雨
  • 牛の国
  • 沈む島
  • さむ氏

  • 山百合
  • 犇めく
  • 枇杷
  • 月を汲む
  • はしご
  • 藍甕
  • 声、蝉の
  • グフ グフグフ

  • 三月
  • 無花果
  • 傾く町
  • 晴れた朝に
  • オールド・ローズ
  • 触角
  • はぐれ凧
  • ゴケの実

あとがきに代えて

 

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博物詞拾 相良平八郎詩集

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 1980年6月、書肆季節社から刊行された相良平八郎の第3詩集。装幀は政田岑生。

 

 詩集「博物詞拾」は私の第三詩集です。この詩集には第二詩集「橋刑夢飢」(七六年刊行)以後に発表した詩十四篇を集めました。詩の配列は作成年月日を無視して性格の違う作品を交互におき、私の感情のヴァリエーションにしたがって並べてみました。第二詩集では詩を書くことの困難さから、肯定することよりも、否定することによって、思考の正しさが成立するような詩を書いたつもりです。しかし、自己の内面に密着した綿密な論理性、明晰性を求めるあまり、それだけでは描ききれない世界のあることを感じました。つまり、抑制のある言語表現と思考の形式を構築すればするほど、詩の内容がやせおとろえ、貧しくなっていくような気がするのです。
 このような苦悩にたいして、ひとつのヒントを与えてくれたのは、人類学者岩田慶治氏の「コスモスの思想」という本でした。それは、文明が失った初源の眼を、耳を、心をとりもどし、まとまりのある、調和のとれた宇宙を持ち、それとかかわりを持つということです。しかし、いまの私には調和のある大きな世界を構想することはとてもできません。無理に構想すれば、私自身について嘘をついていることになります。今回の詩集で試みたことは、第二詩集で行った否定の論理性、明晰性を継承しながら、最小単位の物、あるいは言葉についてのコスモスの世界を考えるということです。つまり、このような小さな試みを積み重ねていけば、より大きな世界が見えてくるのではないかと思っているからです。そして、このような発想をささえてくれる形式として、散文詩形があるのだと思っています。しかし、この詩集では意図だけが大きくて、実作が必ずしも反映しているとはいいきれませんが、自省の意味をこめて世に間うてみることにしました。(「あとがき」より)

 

目次


あとがき


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ことばと詩人 上林猷夫評論集

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 1989年7月、砂子屋書房から刊行された上林猷夫(1914~2001)の評論集。装画は北園克衛(1902~1978)。


目次

日本語攷

  •  オノマトペ
  •  金戸先生のこと
  •  短い言葉
  •  訴求力
  •  鍛練
  •  詩の誕生
  •  わが流浪
  •  匂い
  •  言葉の芸道
  •  言葉が通じない
  •  石に刻んだ詩

ことばと匂い

  •  視聴覚型・嗅覚型
  •  色言葉・香言葉
  •  土着語
  •  記号言語
  •  擬声と知覚

私の五選詩

  •  ある戦死者のための墓碑銘(大江満雄)
  •  手の「時」(池田克己)
  •  みつめる(高見順
  •  フブキ(間野捷魯)
  •  夏は終わった(安藤一郎)
  • 暗い空を駆け抜けた巨きな流星――池田克己
  • 『豚』の周囲
  • 宮崎譲とその仲間たち
  • 露西亜墓地』の人
  • 川島豊敏の詩と実践
  • 大江満雄の維新思想
  • 小野十三郎との出会いの系譜
  • タンポポ咲く近江路――井上多喜三郎
  • 菊岡久利の思想
  • 緒方昇追厚
  • 木原孝一と戦友
  • 高見さんの思い出
  • 私の一冊 高見順詩集『死の淵より』
  • 越前三国町
  • 今中の先輩武田麟太郎
  • 壺井繁治の存在
  • 小豆島に還った壺井繁治
  • 北川冬彦について
  • コレスポンダンス
  • ゾノさんの微笑
  • 丸山薫の原像
  • 杉山平一詩集『声を限りに』
  • 内田義広詩集『故園に歌う』
  • 佐藤総右伝
  • 金子光晴『IL』
  • 菊岡久利詩集
  • 石原吉郎氏への弔辞
  • 忘れえぬ詩人
  • 間野捷魯の世界
  • 原点を見つめた思想家――真壁仁=農の座標
  • 更科源蔵の死と北の精神
  • 谷村博武を悼む
  • オッペ川畔の酒造り人
  • 鋭い「所有の定理」――『定本城侑詩集』について
  • 修羅の世界――岡田武雄『夢にしあらぱ』詩集評
  • 女性詩をめぐって
  • 窪田般彌著『日本の象徴詩人』
  • 日本未来派の詩人
  • 戦争と詩人
  • 貫いた同人雑誌精神――『日本未来派』創刊四十周年
  • 詩につながるもの
  • 詩とビジネス
  • 月山の琵琶歌
  • わが心の琵琶歌

 

あとがき

 

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風土記 日和聡子詩集

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 2004年11月、紫陽花社から刊行された日和聡子(1974~)の第3詩集。

目次

  • 風土記
  • 皐月の煩悶
  • 浦島之盃
  • 考古
  • 相柳氏
  • 池袋の女
  • 十方暮
  • 交接之道
  • 竹生島縁起
  • 下生図
  • 小竜墨
  • 問答
  • 具足の注文
  • 玉手箱
  • 亀甲
  • 帰郷
  • 山水
  • 歴史の印鑑

 

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