2017-09-22から1日間の記事一覧

蛇の花嫁 大手拓次詩画集

1940年12月、龍星閣から刊行された大手拓次(1887~1934)の詩画集。編集は逸見享(1895~1944)。 繪について――畫集の自序―― あたまの中にもやもやしてゐる幻想を詩であらはすほかに畫でやつてみたくなつた。畫なんかすこしもかけない私だが、あたまの中の…

果無 近藤洋太詩集

2013年10月、思潮社から刊行された近藤洋太(1949~)の第8詩集。装幀は佐々木陽介と山田裕里。カバー写真は目高長太郎「山岳の雨」(一九一八年)。 ひとはある年齢になると、急に多くのひとの死に立ち会うことになる。私はこのことを還暦の前後から実感す…

赤い木馬 小池玲子詩集

1966年1月、黄土社から刊行された小池玲子(1947~1963)の遺稿詩集。 目次 赤い木馬 少年 人間ではないもの 夜の青い空 樹 私は地球の傍観者 詩界 雪 白い道 私は見た 空(カラ) 虫 明度 赤い木馬 不具者の真面目な戯れ ある情景 風の内部(ナカ)の男 怪…

情死以後 北川透詩集

1981年10月、アトリエ出版企画から刊行された北川透(1935~)の第5詩集。装画は久田治男、制作は板倉道子。 目次 風媒火片 氷雨――神谷一郎に 誰かが呼んでいる 天国 病める木 浦という男 海猫 穴水 造花の地方 挽歌一九七八 せめてその額を 水母のいる風景 …

筑紫恋し 近藤洋太詩集

2011年7月、思潮社から刊行された近藤洋太(1949~)の第7詩集。装幀は佐々木陽介と山田裕里。 『筑紫恋し』は、公刊する詩集としては十一年ぶりである。「筑紫恋し」は母が亡くなった二〇〇八年に、「たそかれ」はそれ以前に、「カフカの職場」以降の作品は…

婚約 金子千佳詩集

1992年10月、思潮社から刊行された金子千佳の第2詩集。装画は廣田徹。 目次 1 収穫期 水上散歩 月光浴 婚約 2 洋食屋 誕生 山手 魚島 3 水煙 絵空ごと 雨島 葡萄 4 植物園 5 鳥の館 匂いランプ 夏彦 旅の絵 6 貝美術館 NDLで検索Amazonで検索日本の古…

ことばの冠 牟礼慶子詩集

1989年12月、花神社から刊行された牟礼慶子(1929~2012)の第4詩集。装画は吉原英雄(1931~2007)。 詩誌に属さず、依頼を受けて書くことも極く稀であったここ十年ほど、心に根ざしたことばがゆっくり育って行くのを待ちながら、少しずつ詩を書き続けてき…

小さな部屋 小松郁子詩集

1961年4月、飯塚書店から刊行された小松郁子(1921~2009)の第3詩集。カバー画は長新太(1927~2005)。 小松郁子さんについでは、その詩以外にはほとんど知らない。会ったのもついこの問、現代詩の会の総会のときである。総会もおわりぎわになって、彼女は…