2017-09-30から1日間の記事一覧

ふたり 日原正彦詩集

1994年4月、花神社から刊行された日原正彦(1947~)の第8詩集。装幀は熊谷博人(1941~)。 ずっと前から、男と女の会話を芯にした詩を書いてみたいと思っていました。日常的な何気ない会話のもつ、いわば「直接性」の力を信じてみたかったのです。 しかし…

数式に物語を代入しながら何も言わなくなったFに、掲げる詩集 中尾太一詩集

2007年6月、思潮社から刊行された中尾太一の第一詩集。装幀はオータ・ナオ。思潮社50周年記念現代詩新人賞受賞作。 ずっと「あとがき」を書いてきた気がする、というのは詩集を構想したときから「あとがき」のことしか考えていなかった、ということがあるか…

御目の雫 上林暁

1959年12月、筑摩書房から刊行された上林暁(1902~1980)の第21著作集。 本集には、前集に収められた作品以来の作品五篇と、それと同時期の作品五篇とを収めた。作品は餘るほどあつたのに、纏めるのに骨が折れた。纏めようとすると、それぞれの作品が勝手な…

荒地詩選 荒地同人会

1980年1月、国文社から刊行された「荒地」詩選の新装版。元版は1957年の荒地出版社版。 目次 鮎川信夫集 伊藤尚志集 加島祥造集 木原孝一集 北村太郎集 衣更着信集 黒田三郎集 佐藤木實集 鈴木喜緑集 高野喜久雄集 田村隆一集 中桐雅夫集 中江俊夫集 野田理…

若い荒地 田村隆一

1968年10月、思潮社から刊行された田村隆一(1923~1998)の回想録。装幀は栃折久美子(1928~)。解説は鮎川信夫(1920~1986)と中桐雅夫(1919~1983)。 目次 一九二三年 不良少年の夜 非望のきはみ 冗漫且つ遠廻しな辯明の巻 三好豊一郎の禿頭 ペルセポ…

迷ひ子札  上林暁

1961年6月、筑摩書房から刊行された上林暁(1902~1980)の第22著作集。装幀は栃折久美子(1928~)。 私は明けて六十歳(數へ)である。輕かつたが、腦溢血で倒れてから十年目になる。倒れて間もなく、私は英國の巨匠レイノルヅが腦溢血に罹つてから十年の…

鏡と鬘 真杉静枝

1947年1月、前田出版社から刊行された真杉静枝(1901~1955)の短編小説集。装幀は仲田菊代(1902~1995)。 目次 鏡と鬘 坂道 夏日記 母に會ふ日 雪 ある友達への言葉 土蔵の二階 或る作家の死 NDLで検索する日本の古本屋で検索するヤフオクで検索する

侘助 井伏鱒二

1946年12月、鎌倉文庫から刊行された井伏鱒二(1898~1993)の短編小説集。装幀は川上澄生(1895~1972)。 目次 侘助 經筒 二つの話 後記 NDLで検索するAmazonで検索する日本の古本屋で検索するヤフオクで検索する

歪み真珠 山尾悠子

2010年2月、国書刊行会から観光された山尾悠子(1955~)の短編小説集。装幀は柳川貴代。 目次 ゴルゴンゾーラ大王あるいは草の冠 美神の通過 娼婦たち、人魚でいっぱいの海 美しい背中のアタランテ マスクとベルガマスク 聖アントワーヌの憂鬱 水源地まで …

ヘリオーポリス エルンスト・ユンガー

1986年3月、国書刊行会から刊行されたエルンスト・ユンガー(1895~1998)の長編小説。翻訳・解説は田尻三千夫。造本は杉浦康平(1932~)と鈴木一誌(1950~)。挿画は渡辺富士雄。世界幻想文学大系 第42巻AとB。 目次 第一部 ヘスペリデスからの帰還 町の…

蜜に濡れた祭壇 宇能鴻一郎

1970年10月、双葉社から刊行された宇能鴻一郎(1934~)の官能小説。装幀は前川直。 目次 北投温泉の一夜 快楽池の体験 男の刺戟・女の刺戟 女体魔法陣 酔いざめの水 モテモテ禿ちゃんの結婚 男性自身の大小論議 頭から滝のように 夫婦交換実験 スキー場の”…

伯爵令嬢の妖夢 宇能鴻一郎

1968年12月、講談社から刊行された宇能鴻一郎(1934~)の長編小説。装幀は前川直、挿画は長尾みのる(1929~2016)、題字は田中治人。 目次 ”幸福”からの逃走 静岡の花細工師(フラワー・デザイナー) 乞食大将出撃 シンデレラ捜し 神戸の性診療所(セツク…