2018-02-28から1日間の記事一覧

現代詩100周年 TOLTA編

2015年10月、TOLTAから刊行された現代詩アンソロジー。企画・制作はTOLTA(河野聡子、山田亮太、佐次田哲、関口文子)。装幀は河野聡子。 本書は『現代詩一〇〇周年』と題した、現在日本で活動している詩人による日本語の詩を収録した、アンソロジー詩集です…

私のなかの他人 日野啓三

1975年7月、文藝春秋から刊行された日野啓三(1929~2002)のエッセイ集。装画は尾方一成、装幀は阪田政則。 姓は不明。五郎という名しかわからない。年齢四十五歳。「病んだ精神のうらぶれた中年男」と自分では考えている……。 最初にベトナムに特派員に行っ…

落葉 神の小さな庭で 日野啓三

2002年5月、集英社から刊行された日野啓三(1929~2002)の短篇集。装幀は菊地信義、カバー写真は松永伍一と二重作曄。 目次 落葉 風が突く 薄青く震える秋の光の中で 日中手話親善大会 迷宮庭園 ある微笑 デジャ・ヴュ――背理の感触 生成無限転生の賦 黒い音…

言葉の出現 大岡信

1971年10月、晶文社から刊行された大岡信(1931~2017)の評論集。表紙はダビンチ習作。 目次 Ⅰ 現代詩の出発 現代詩と「言語空間」 Ⅱ 言葉の出現 詩・言葉・人間 火をください 詩と詩人抄 子規の『病牀六尺』 立原道造空を想う 三好達治の遠景 さつきはるば…

都市という新しい自然 日野啓三

1988年8月、読売新聞社から刊行された日野啓三(1929~2002)の評論集。装幀は菊地信義、写真は著者。 目次 Ⅰ 廃墟のコスモロジー Ⅱ 私にとって都市も自然だ 都市は廃墟をはらんでいる 「都会」から「都市」へ。 自己増殖する鉱物都市 尖鋭化する夢の空間 幻…

Living Zero 日野啓三

1987年4月、集英社から刊行された日野啓三(1929~2002)の短篇集。装幀は菊地信義。 目次 空白のある白い町 放散虫は深夜のレールの上を漂う 何かが都市にやってくる 母なる大地? ホワイトアウト 世界という音――ブライアン・イーノ 空を生きる イメージた…

書くことの秘儀 日野啓三

2003年1月、集英社から刊行された日野啓三(1929~2002)のエッセイ集。装幀は菊地信義、装画は波多野光。遺作。 目次 はじめに 忘却の川 前世の記憶 初めに怖れがあった 森の中で 人間に成る 呪術的儀式 神話的思考 歴史の裂け目 書くことの秘儀――マルグリ…

冬の光 山本哲也詩集

1979年4月、七月堂から刊行された山本哲也(1936~2008)の詩集。装幀は井上俊男。 詩が日常を超える何かであるということは、日常を深く鋭く認識することなしに詩は書けないということでもある。その認識を山本哲也は「夢のちから」と呼ぶ。ちからは作者の…

梯(きざはし)の立つ都市(まち) 冥府と永遠の花 日野啓三

2001年5月、集英社から刊行された日野啓三(1929~2002)の短篇集。装幀は菊地信義。装画は『ピラネージの黒い脳髄』 一九九〇年代のほぼ後半に、単発で(つまり連作を意図することなく)書いた短篇を集めた。世紀末であった。オウム事件や神戸の大地震などの…