2018-04-07から1日間の記事一覧

鳥屋の家族 木村恵子詩集

1980年3月、VAN書房から刊行された木村恵子(1954~)の第4詩集。 富士正晴氏の奥の細道の古典解釈をよんでいたら、夏河を越すうれしさよ手に草履、と蕪村の句のことにもふれ、俳句の解釈も世情がこう変化はげしくては中々むづかしい、手にサンダルではねえ…

渇仰 木村孝詩集

1974年2月、木犀書房から刊行された木村孝の第7詩集。 昭和四十五年の九月、私は二度目の大病に倒れた。二十五歳の時に喀血して、丁度、二十年目である。もう今度は助かるまいと思っているうちに、三年目の夏を迎えてしまった。床の中で、亀の子のように天井…

詩 その沈黙と雄弁 安東次男

1965年11月、イザラ書房から刊行された安東次男の評論集。 目次 Ⅰ 詩 その沈黙と雄弁 金子光晴その人と作品 田中冬二の詩 象徴派の詩人 ボードレールと日本 詩時評 Ⅱ 明治の目利き 悲しびそふる 春望 伝統のゆくえ 三好達治をしのぶ 松本たかしの芸 告別 未…

海辺の生と死 島尾ミホ

19794年7月、創樹社から刊行された島尾ミホの随筆集。装幀は早川良雄、挿絵は島尾伸三。第15回田村俊子賞受賞作品。 目次 序文 島尾敏雄 Ⅰ 旅の人たち――沖縄芝居の役者衆 旅の人たち――支那手妻の曲芸者 旅の人たち――赤穂義士祭と旅の浪曲師 旅の人たち――親子…

スターバト・マーテル 桐山襲

1986年7月、河出書房新社から刊行された桐山襲の短編小説集。装幀は戸田ツトム、写真は立花義臣。第91回芥川賞候補作品。 目次 スターバト・マーテル 旅芸人 地下鉄の昭和 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

失はれた季節 南川潤

1939年12月、春陽堂から刊行された南川潤の長篇小説。装幀は三岸節子。 この”失はれた季節”は、私にとって最初の書きおろし長篇小説である。長篇小説と云ったところで、たかだか五百枚を出でないのであるが、白状すると、これだけの枚数でさへ私にとっては最…

水縄譚其弐 近藤洋太詩集

2000年4月、思潮社から刊行された近藤洋太(1949~)の詩集。 『水縄譚其弐』に収めた作品は、この六年ほどの間に書いた。これらの作品は「歴程」、「点」(廣田國臣氏主宰)、「読売新聞」に発表したが、いずれも改稿し、未発表作品を含めて再構成した。「唄…

風光抄 三十五人集

1981年7月、風光の会から刊行されたアンソロジー。 目次 巻頭のことば作品 朝光の歌 朝吹磯子 鎌倉の道 朝吹美恵子 旅日記 阿部光子 白き嘘 内田砂夢 冬と春 小城和子 菩提樹 小城正雄 メラコイデスの花 木尾悦子 絶ゆべき命 栗原孝子 真珠の一綴り 小金井純…

詩人八木重吉 田中清光

1979年6月、麥書房から刊行された田中清光による八木重吉研究書。1969年版の改訂版。 私がはじめて「八木重吉」という小文を発表してから、十年になる。重 吉の詩に最初に出会ったのは、それよりもさらに十年ほど前のことであった。このあいだの付き合い方に…

私の赤くて柔らかな部分 平田俊子

2009年7月、角川書店から刊行された平田俊子(1955~)の長篇小説。 装画は村田善子、装幀は鈴木久美。 書評等 「うち、『かもめ食堂』じゃないから」(岡崎武志)習慣HIROSEハッチのライブラリーⅡ NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで…

午前午后 八並誠一詩集

1950年11月、博光堂から刊行された八並誠一の第1詩集。装幀は阿部金剛。跋は石上玄一郎。 もう十數年も前だが私たち文學に志すもの數名相より「大鴉」なる貧弱な同人雜誌にそこばくの作品をものして、青年らしい勝手な氣焔をあげてゐたことがあった。八並誠…

柾它希家の人々 根本茂男

1975年7月、冥草舎から刊行された根本茂男の長篇小説。装幀、造本は山田良夫、口絵装画は武田滋。付録栞は山室静、常住郷太郎、西岡武良。「近代文学」「南北」掲載。 この作品は。いまから、約二十年も前のものであり。最初に掲載されたのが「近代文学」で…