その他評論評伝

いのちの火影――北条民雄覚え書 光岡良二

1970年7月、新潮社から刊行された光岡良二(1911~1995)による北条民雄(1914~1937)の評伝。装幀は麻田鷹司。 目次 序 河盛好蔵 はじめに 少年の日 入院して来た北条 山羊小屋の片隅で 文学仲間 『間木老人』 二年目の夏 『いのちの初夜』 『猫料理』 二…

異界の祝祭劇 現代文学の21人 小笠原賢二

1986年11月、沖積舎から刊行された小笠原賢二(1946~)の第2著作集。 私は、週刊読書人編集部に勤めながら、記者として多くの文学者たちへの探訪記を書き続けてきた。そのうちの相当量は、四年前に刊行した『黒衣の文学誌』に収めたが、本書はその後、引き…

詩という場所 井上靖・高見順・野呂邦暢・村山槐多 瀬戸口宣司

2014年8月、風都舎から刊行された瀬戸口宣司(1945~)の第2評論集。 目次 井上靖の詩――詩と孤独と 美しさへの思い 揚がらぬ凧に 詩にみる哀しみ 井上靖と散文詩―『北国』の性格 詩への執念―井上靖の意識 「かりそめ、仮初、苟且」―詩集『傍観者』の孤独 高…

女流詩人 詩を愛するあなたのために 諏訪優

1966年7月、新書館から刊行された諏訪優(1929~1992)の米国女性詩評論集。装幀は横尾忠則(1936~)。 私はこの本で少し欲ばりすぎたかもしれない。 それは編集部の要望と言うよりも、書きながら、わたし自身がだんだん深みへはまりこんでいった感じがする…

ノスタルジック・ポエジー 戦後の詩人たち 岡本勝人

2000年4月、小沢書店から刊行された岡本勝人(1954~)の詩人論集。表紙は三田村和男(1943~)「ある土曜日の朝」。 今日の社会の暗澹たる姿は、経済だけでなく、構造的に社会をささえてきた近代的システムの枠組みの終焉であるといわれている。 柄谷行人は…

詩人の妻 生田花世 戸田房子

1986年11月、新潮社から刊行された戸田房子(1914~)による生田花世(1888~1970)の評伝。装幀は山本鼎(1882~1946)。第15回平林たい子文学賞受賞。 私が生田花世に心惹かれるようになったのは、彼女に二年おくれて逝去した平林たいこ氏の蔵書の中から、…

公孫樹 中野武彦

1987年5月、せきた書房から刊行された中野武彦(1927~2004)の長編小説。中野は畔柳二美(1912~1965)の事実上の夫。本書は畔柳が亡くなるまでを綴った評伝。装幀は平野甲賀(1938~)。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

青鞜の女 加藤みどり 岩田ななつ

1993年4月、青弓社から刊行された岩田ななつ(1964~)による加藤みどり(1888~1922)の評伝。装幀は本山吉晴。 目次 第一章 朝鳥との出会い 第二章 「青鞜」発刊と新しい女たち 第三章 新劇の波起こる 第四章 「呪い」の連載と夏樹の死 第五章 社会へ向か…

詩の方へ 岩成達也

2009年7月、思潮社から刊行された岩成達也(1933~)の詩論集。 目次 はじめにⅠ第一要請 詩(論)を求めてⅡ二つの要請の間(i)――四つの小論 1.些事の往来――マラルメ 2.感受のつまずき――尾形亀之助 3.ある存在証明――伊藤聚 4.汝に向けて――江代充 Ⅲ.…

たたかいの作家同盟記 : わが文学半生記・後編 上下 江口渙

1966年8月と1968年5月に、新日本出版社から刊行された江口渙(1887~1975)によるプロレタリア文学運動記。上下巻。題字は著者、装幀はまつやまふみお。 目次 一 書きだしの言葉 二 日本フェビアン協会のこと 三 芥川龍之介はなぜ自殺したか 四 マルクス・レ…

口語詩小史 日本自由詩前史 服部嘉香

1963年12月、昭森社から刊行された服部嘉香(1886~1975)の評論集。 目次 はしがき 本論の一 はじめに どういう時代であつたか 詩草社と『詩人』 口語詩第一作 東明説による口語詩 柳虹の歴史的作品 諸家の批評 「塵溜」とそれ以後 口語詩と東明・介春・御…

モダニズム詩の時代 中野嘉一

1986年1月、宝文館出版から刊行された中野嘉一(1907~1998)の評論集。 目次 I モダニズムの詩人たち 西脇順三郎 1 西脇順三郎の詩論――〈超現実主義〉か〈超自然主義〉か 2 「あむばるわりあ」――ギリシャの晴れた空 3 永劫の旅人――『旅人かへらず』 4 …

梅崎春生 ユーモアと「幻」 柳澤通博評論集

2011年5月、木鶏書房から刊行された柳澤通博(1948~)の評論集。装幀は中島かほる。 目次 1ユーモアとは何か 2梅畸春生のユーモア 3「陸沈」の思想 4長篇小説の問題 5「狂い凧」 6「幻化」 付録初期論考 梅畸春生論 大岡昇平論 瓦礫の中の幻影―戦後文…

悪評の女 十津川光子

1968年1月、虎見書房から刊行された十津川光子(1938~)による真杉静枝(1901~1955)の評伝。カバー、装幀は根岸俊夫。 昭和四十二年六月二十九日は、静枝の十三回忌に当る。 うすむらさきのあじさいの咲きはじめた六月十日、女流文学者会の主催で「真杉静…

混沌から S・ホルロイド/深瀬基寛・竹森修訳

1961年5月、筑摩書房から刊行されたステュワート・ホルロイド(1933~)の評論集。飜訳は深瀬基寛(1895~1966)と竹森修。ホルロイドはコリン・ウィルソン(1931~2013)の友人。 目次 序のことば 第一部 一 宗教的体験の二つの種類 二 罪びと、聖者、神秘…

書肆「新生社」私史――もと編集部員の回想 福島保夫

1994年12月、武蔵野書房から刊行された福島保夫(1917~1998)による出版社「新生社」の回想記。 私がこの一連の回想を、文章に残そうとしたきっかけは、いまから十年ほど前、神田の古本屋で「回想の新生――ある戦後雑誌の軌跡――」(昭和四十八年九月・「新生…

田村俊子とわたし 丸岡秀子

1977年7月、ドメス出版から刊行された丸岡秀子(1903~1990)による田村俊子(1884~1945)評伝。装幀・題字は粟津潔(1929~2009)。中央公論版(1973)を増補改訂したもの。 考えてみれば、俊子を簡単に語ることはとてもできない。わたしの知っている間じ…

荘厳な詩祭 死を賭けた青春の群像 松永伍一

1970年11月、田畑書店から復刊された松永伍一(1930~2008)の評論集。装幀は宇野亜喜良(1934~)。 ふりかえってみると、私にとっては詩について書くということは所詮詩人について書くということと同義であった、というふうに結論づげられる。そのよしあし…

現代俳句の軌跡 高柳重信評論集

1978年5月、永田書房から刊行された高柳重信(1923~1983)の第2評論集。 いわゆる新興俳句運動が壊滅してから、すでに四十年近い歳月が経過しようとしている。昭和十六年に上梓された富沢赤黄男の処女句集『天の狼』が、新興俳句運動の最後の打ち揚げ花火と…

バベルの塔 高柳重信評論集

1974年11月、永田書房から刊行された高柳重信(1923~1983)の第1評論集。 敗戦直後の混乱の中で、僕が初期の評論を盛んに書いていた頃から、すでに二十数年の歳月が過ぎていった。この間、さまざまに変化する俳壇の状況に応じて、そのつど、書き捨て同様に…

雪に燃える花 ―詩人日塔貞子の生涯― 安達徹

1972年2月、村山文学界から刊行された安達徹(1930~)による日塔貞子(1920~1949)の評伝。1971~1972に山形新聞に連載された。題字は近藤侃一、装幀は上崎順一郎。 目次序 神保光太郎 愛と祈り 斜陽 文学修行 逸見廣と竹石 幻の母 幼い雛 アリサの恋 片割…

時代と旋律 生を挑発する詩人だち 泉谷栄評論集

1983年10月、沖積舎から刊行された泉谷栄(1941~)の第4評論集。装釘は藤林省三。泉谷栄は泉谷明の弟。 いずれも、詩誌『阿字』に書いたものです。もともと『阿字』は岩崎守秀と、何でもやってみようの精神で発行したのがはじまりですから、自由気まま、思…

詩と詩論 二〇一〇-二〇一五  山田兼士評論集

2016年6月、澪標から刊行された山田兼士(1953~)の第13評論集。 山田兼士『詩と詩論二〇一〇―二〇一五』(澪標)。著者の足かけ六年にわたる詩集評と詩論評を集成したものだが、最後には「詩集カタログ」として、各詩集を三行で簡潔に紹介した文章が百ペー…

隠喩の消滅 永坂田津子評論集

1994年12月、審美社から刊行された永坂田津子(1933~2001)の評論集。 目次 第一部 無の美 西脇順三郎論Ⅰ 自然と反自然 西脇順三郎論Ⅱ そして詩は 今 どこに? 富岡多恵子試論 言語の中より言語の外へ 富岡多恵子論Ⅰ 〈呼吸(いき)語り〉から〈生き語り〉…

ネルヴァル覚書 入沢康夫評論集

1984年10月、花神社から刊行された入沢康夫の評論集。 この覚書は「詩学」一九八一年九月号から八三年八月号まで(途中二回ほどの休載をはさんで)、約二年間にわたって連載されたもので、内容は、若干の字句を訂正したほかはほぼそのまま、本書における章分…

現代女性詩人論 麻生直子評論集

1991年12月、土曜美術社から刊行された麻生直子(1941~)の第1評論集。 目次 茨木のり子論 怒りと奪回 (一)戦後詩の意識と形成 (二)女性意識と市民精神 石川逸子論 戦争と人間 (一)戦後社会の市民性 (二)戦争責任と人間破壊 高良留美子論 歴史の追…