小松郁子

鴉猫 小松郁子詩集

1979年6月、思潮社から刊行された小松郁子の詩集。 『中庭にむかいて』を出してから五年たった。その五年の間心やさしくみまもっていて下さったひとびとにこの一冊の詩集を捧げさせていただきたいと思う。『中庭にむかいて』にやさしいはげましのことばをよ…

中庭にむかいて 小松郁子詩集

1974年12月、思潮社から刊行された小松郁子(1921~2009)の詩集。イラストは著者。第8回小熊秀雄賞佳作。 「内部の苦悩から、たとえば中庭のそれのような、ある外部の光景にいたる道のなんと遠いことだろう」と、フランツ・カフカは一九二二年四月四日に、…

鴉が鳴いている 小松郁子詩集

1964年9月、思潮社から刊行された小松郁子の第2詩集。題字は草野心平。 わたしの中のわたしを書くために わたしとかけばわたしではなくなる。そういうもどかしさから わたしが奇想天外な なつかしい命名をおこなったのがラウラである。ラウラはわたしよりも…

小さな部屋 小松郁子詩集

1961年4月、飯塚書店から刊行された小松郁子(1921~2009)の第3詩集。カバー画は長新太(1927~2005)。 小松郁子さんについでは、その詩以外にはほとんど知らない。会ったのもついこの問、現代詩の会の総会のときである。総会もおわりぎわになって、彼女は…

三匹のとけだした犬 小松郁子

2003年10月、思潮社から刊行された小松郁子(1921~2009)の第5詩集。 作品は大体制作年次順になっている。ⅠⅡは『消える村』(思潮社、一九九七年刊)以前、ⅢⅣⅤは以後の作品である。一九九七年は埴谷雄高さんのなくなられた年で、埴谷さんがなくなられるまで…

私の「夢十夜」 小松郁子詩集

2008年1月、砂子屋書房から刊行された小松郁子(1921~2009)の第6詩集。 目次 1 村の朝 初冬 総門 九平さん 新家 芝居小屋 西大寺 古都村宿 奥吉原 犬島 祖父 町 従姉 ハンチング 大倉 2 ほうき草 沖藤 美砂 長屋門 夏 異母妹 村の家 しあわせ むこうすか …

悪女 小松郁子詩集

1959年7月、緑地社から刊行された小松郁子(1921~2009)の第1詩集。 目次 白い山 テイブル 舌出し天使 雨の向うで ロマンス おわりについて 白い壁の小さな部屋の中では 秋雨 秋雨 友だち あれから やさしい男 雪 第三の住人 声についてのエピソード 梅 醜…