清水哲男

黄燐と投げ縄 清水哲男詩集

2005年11月、書肆山田から刊行された清水哲男の詩集。装幀は小松桂士朗。 『夕陽に赤い帆』『緑の小函』につづいての本書は『黄燐と投げ縄』。すなわち「赤」と「緑」と「黄」。ひそかに交通信号三部作と呼んできたシリーズの完結です。 この間に、およそ四…

東京 清水哲男詩集

1985年10月、書肆山田から刊行された清水哲男の第11詩集。表紙は渡辺華山「一掃百態」より。 ひとりの、ささやかな表現者として生きつづけるということは、たえず自己の空虚に突きあたりつづけるということでもある。その空虚さのなかで、空虚そのものを対象…

唄が火につつまれる 清水哲男

1977年4月、思潮社から刊行された清水哲男の評論集。装幀は小松桂士朗。 目次 1 血眼にはなれないということ 詩的空白者の差し出口 唄が火につつまれる イメージの鷹・リズムの蛇 2 この、瞬間の王! 北原白秋 啄木ぎらいの弁 石川啄木 遠き唄 西条八十 暗…

余白を駆けるオートバイ 現代感覚論ノート 清水哲男

1976年6月、フィルムアート社から刊行された清水哲男のエッセイ集。装幀は平野甲賀。 目次 情緒不安定論 くたくた文明論――本音のようなタテマエ ア・ヌード――ポルノ時代のエロチシズム あるいは広告 毛/亀のタレントロジー/連れ小便 全国的にハルーッ!/ゲテ…

詩的漂流 清水哲男

1981年4月、思潮社から刊行された清水哲男の詩論集。装幀は浅井慎平。 気恥かしいのですが、二冊目の詩論集」です。二十代の文章を入れたことで、私という人間の 硬直的な思考がはっきりしたと思います。失礼な暴言もそのままにしたことでは、私の一生の後悔…

緑の小函 清水哲男詩集

1997年11月、書肆山田から刊行された清水哲夫(1938~)の第15詩集。装幀社は小松桂士朗。 目次 函は緑よ なかった はらから 梅雨期 肩を並べる 展覧会の絵 壁の絵 二人と一人の二人 夏の蔓 夏の日に 「むさしのFM」日誌 「長門峡の次の駅 いい日旅立ち 覚悟…

現代詩つれづれ草 清水哲男

1993年10月、新潮社から刊行された清水哲男のエッセイ集。挿画は小島武。 この本は、世間によくある詩の入門書でもなければ鑑賞の手引きでもない。 私がこの本で言いたかったのは、いまどきの詩(現代詩)はとても面白いということ、「ね、ウソじゃないでし…

夕陽に赤い帆 清水哲男詩集

1994年4月、思潮社から刊行された清水哲男(1938~)の第13詩集。第2回萩原朔太郎賞受賞。 『東京』(書肆山田)以来、九年ぶりの詩集です。学生時代の第一詩集『喝采』(文童社)から数えてみると、三十一年の歳月が経過したことになります。そのことにさし…

ダグウッドの芝刈機 現代感覚論ノート 清水哲男

1978年1月、冬樹社から刊行された清水哲男(1938~)のエッセイ集。装幀は三嶋典東(1948~2012)。 目次 テレビの神、草原の神 肉体はほどけるか 好奇の眼と横井伍長 男の話題 百円玉殺人事件 喧嘩エレジー 試写室エレジー 座りたいからジーンズ 本を踏む子…

喝采 水の上衣 清水哲男詩集

1974年11月、深夜叢書社から刊行された清水哲男の合本復刻詩集。 『喝采』を出したのは一九六四年二月。京大文学部の学生であった。版元は山前實治氏の主宰する文童社で、詩集名も山前氏につけていただいたと記憶している。B6判32ページという形式は、同じ文…

甘い声 清水哲男詩集

1979年、アディン書房から発行された清水哲男の第9詩集。 時間がない。自分を自分らしく時間が。 だから、詩を書いたりするのか。自分を自分らしく生きるとは、制度のなかでせいいっぱい、狂気の側に身を寄せることなのではあるまいか。最近は、そんな思いに…

水甕座の水 清水哲男詩集

荒川洋治の紫陽社から1975年に発行された清水哲男の第三詩集。第25回H氏賞受賞。 『喝采』(一九六四年・文童社)『水の上衣』(一九七〇年・赤ポスト)につづいて、三冊目の詩集ということになる。 京都での学生時代に書いた十年以上前の古い作品も三篇ある…