金時鐘

朝鮮と日本に生きる 済州島から猪飼野へ 金時鐘

2015年2月、岩波書店から刊行された金時鐘(1929~)の自伝。岩波新書1532。 目次 はじめに 第1章 悪童たちの中で 第2章 植民地の「皇国少年」 第3章 「解放」の日々 第4章 信託統治をめぐって 第5章 ゼネストと白色テロ 第6章 四・三事件 第7章 猪飼野へ 第…

化石の夏 金時鐘詩集

1998年10月、海風社から刊行された金時鐘(1929~)の詩集。装幀は粟津謙太郎。陶院叢書2。 日本語で詩を書くことの無力感から私はまだ脱けきらない。この十年、社会主義圏の崩壊もまた私の生き方を揺るがして、詩を書く気力を減退させた。すべてを見直し、…

原野の詩 1955~1988 集成詩集 金時鐘

1991年11月、立風書房から刊行された金時鐘(1929~)の詩集成。装幀は田村義也。 目次 ●季期陰象 日の底で 彼岸花の色あいのなか 風船のある場所 手のあわいに 熟れない季節を 乾く 木の断章 遠い朝 鳥 謹我新年 ひそむ 朝 ●光州詩片 1983年11月、福武書店…

なぜ書きつづけてきたか なぜ沈黙してきたか 済州島四・三事件の記憶と文学 金石範・金時鐘

2001年11月、平凡社から刊行された金石範(1925~)と金時鐘(1929~)の対談集。編集は文京洙、装幀は田村義也。2015年に平凡社ライブラリーとして増補版が刊行されている。 目次 はじめに 済州島四・三事件とは何か 文京洙対談 なぜ書きつづけてきたかなぜ…

資料「金時鐘論」

1991年9月、金時鐘集成詩集『原野の詩』を読む会から刊行された金時鐘解説書。装幀は粟津謙太郎。 金時鐘集成詩集「原野の詩」が近刊される。 四〇年間にわたる金時鐘の詩の足跡がようやく一冊の詩集に集約され、日の目を見ることになったのだ。 それに先が…

感傷周波 鄭仁詩集

1981年12月、七月堂から刊行された鄭仁の第1詩集。装幀は倉本修。 この詩集に収めた作品は、一九八〇年の一年間を通じ、月刊誌『文学学校』に連載した十二篇、他に一篇を加えた十三篇と、一九五六年から一九六〇年初頭にかけて『ヂンダレ』その他に発表した…

猪飼野詩集 金時鐘詩集

1978年10月、東京新聞出版局から刊行された金時鐘の詩集。装幀は大木眠魚。 目次 見えない町 うた ひとつ うた ふたつ うた またひとつ 寒ぼら 日日の深みで(1) 日日の深みで(2) 朝鮮辛報――この届くことのない対話―― 朝鮮瓦報――この置き去られる遺産―― イカ…

光州詩片 金時鐘詩集

1983年11月、福武書店から刊行された金時鐘(1929~)の第5詩集。装幀は田村義也。 目次 扉Ⅰ 風 ほつれ 遠雷 まだあるとすれば 火 崖 Ⅱ 褪せる時のなか この深い空の底を 骨 窓 噤む言葉――朴寛鉉に 囚 浅い通夜 冥福を祈るな Ⅲ そうして、今 三年 距離 狂う…

失くした季節 金時鐘詩集

2010年2月、藤原書店から刊行された金時鐘(1929~)の第9詩集。第41回高見順賞受賞。 気はずかしくて止めたが、思いとしては「金時鐘抒情詩集」と銘打ちたかった詩集である。日本では特にそうだが、抒情詩といわれるものの多くは自然賛美を基調にしてうたわ…