詩集フィフティ 名木田恵子

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キャンディ・キャンディの原作で知られる児童文学作家、名木田恵子が2004年に発行した私家版詩集。

 二十才の頃、詩集『還る』を自費出版した。その五年後、その『還る』をもとにした詩集『思い出は歌わない』がサンリオ出版から出版された。
 それから、わたしは詩が書けなくなった。書いてはいたのだが、どうしても十代のような無心な”言葉”がうかんでこない。
『還る』の序文を書いてくださった詩人の故菅原克己先生が、あのやさしく哀しげな眼差しでわたしをみつめ、
「以前のきみの詩は、こんなにしゃべらなかった……」
 そういわれたときの、せつなさは忘れることができない。
 わたしは饒舌になり、長い物語を書きはじめ、いつのまにか詩は依頼で書くだけになっていた。

 もう一度、わたしに詩を書く機会をあたえてくらのが詩誌「展」を主宰する友人の菊池敏子さんである。
「展」の同人に加えてもらえたからといって、”しゃべりすぎるわたし”が変わったわけではない。相変わらず、亡くなった菅原先生が吐息をつかれるのが目にうかぶような作品ばかりではあった。が、それでも無心で詩を書く――という気持ちを少しは取り戻せた。
 けれど、もう一度、詩集を編むなどということはとうてい考えられなかった。

 それが”フィフティ”に近づいてきたある日、変わった。(あとがきより)

 

某文学館館長の旧蔵書がまとまって古本屋に流れていた。その中の1冊。菅原克己に師事していたとは知らなかった。

 

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