獅子文六、16冊目の小説。新潮社の「日の出」に連載された(1940)。単行本は1941年、新潮社から。書影は戦後、1961年東方社版(装幀は風間完)。
目次
- 萱田という街
- 「レンボー」という店
- 雪子という娘
- 前畑といふ靑年
- ポーは鳴らねど
- われは生産戦士
- 祝い酒
- 一本の藁
- ああ、花の東京
- 瘦せた狼共の会議
- 工場裏の青草
- 牙をかくす
- 暗い路地の奥
- 燻ぶった春
- 希望を喪った女
- 声
- 各人各夢
- 艨山東へ行く
- 対面
- お嬢様
- 紅茶のかおり
- 兄妹
- 夏来る
- 愉しき旅
- 土に埋もれたるもの
- 鬼押出し
- 残暑きびし
- いかなる星の下に
- 機械の中
- 忌日
- 虹消える
- 愛憎二つならず
- 見知らぬ紳士
- 脱出
- 天涯の孤客
- その声や哀し
- 消えない虹