1981年、河出書房新社から発行された天沢退二郎の13冊目の詩集。
本書は、雑誌「文藝」に一九八〇年一月号から一九八一年一月号まで十二回にわたって連載(一九八〇年十二月号は休載)した連作詩28篇を中心として、これに他紙誌に発表したもの4篇を加え、配列を組み直して構成した。他紙誌よりの挿入詩篇の初題・紙誌名は、本書のパート番号でいえば次のとおりである。
7「花家荘心中」朝日新聞一九八〇年四月一日号
15 bis「死神はどちら?」日本経済新聞一九八〇年五月四日号
16「雨……」現代詩手帖一九八〇年八月号
37「人魚姫」ユリイカ臨時増刊・現代詩の実験'80なお「23」の一部に、ジュラール・ド・ネルヴァル『火の娘』中の表現を、入沢康夫氏の訳文から28字借用したことをお断りしておく。
(「おぼえがき」より)