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春の画の館 金井美恵子詩集

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1973年、思潮社から発行された金井美恵子の第3詩集。挿画は姉の金井久美子。

 

残酷な童話

金井美恵子の詩集は、題名からも予想されるように、あるときある場所に建っている不思議な館の年代記風な骨組みに託して、性的主題を展開したものである。館のあるじは誰だか分からず、そこで飼われている少年少女は永遠に純潔で、しかも館ではサド・マゾ的な性と血と拷問の日々が続く。一篇の残酷な童話のおもむきがあるが、作者の緻密で正確な日本語は、語りの面白さとともに、この作者の才筆をあらためて証すものである。

大岡信朝日新聞

 

子宮が語るメルヘン

〈館〉というエロティックにうねる巨大な荒野と規律の空間――をなまなましく描き出した詩人の姉の金井久美子による挿画は、ベルメールやバイロスでさえ実感不可能な関大なる密度のたたずまいを示し直した、ように思われる。この世で最も残酷で甘やかなお伽噺。それはこの本のような子宮が語るメルヘンというものだろう。

加藤郁乎/読売新聞)

 

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