2006年3月、集英社から刊行された四元康祐(1959~)の第6詩集。
これは愛妻詩集ではありません。ほとんど全篇に「妻」が登場しますが、だからと言って、この作品集を妻に捧げるなどと口走ろうものなら、生身の妻は鼻でせせら笑うか、虫の居所が悪ければ怒りだしてしまうでしょう。(「あとがき」より)
目次
- 農婦ベアトリーチェ
- 妻の右舷
- りんご
- 乳房
- 針
- 家の方へ走ってゆくバス
- 雪と炎
- 日没
- ライオン
- 夜中に目を醒ますと
- 妻を読む
- 寝返りをうって
- 夕食
- 影のなかの邂逅
- 秘密
- 愛よりも
- 九月十一日
- 美術館の女たち
- 「収税吏とその妻」
- ピアノ
- 妻を聴く
- ジュピターとアンティオペ
- 牧歌
- 顎
- 手
- 額縁のなかでブリューゲルの
- からだ
- もう
- もうひとりの妻
- 男と女
- 夏
- もしも今日
- 湖畔にて
- 道すがら
- 春が来れば
- 笑顔とブランコ
書評
四元康祐『妻の右舷』 - 山田兼士の研究室
馬場秀和ブログ
詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)
とても遠くにいるとなりの人を感じる 四元康祐『妻の右舷』(ポエミケーション)