1959年3月、六月社から刊行された清涼信泰(1931~)の第1詩集。
わたしは一九五四年中頃、はじめて詩を書いた。大阪中央郵便局で「中郵詩人」というサークル詩誌をおこしてのことだったが、芸術運動というおこがましいものでもなく、なんとなくやってみたいという気餅からだった。
長谷川龍生・井上俊夫・浜田知章は、一九五五年から六年にかけて、わたしの生活をゆすぶった。中でも、長谷川龍生は、未だにゆすぶり続けている。わたしの大収穫のときだった。
一九五七年・わたしの作品らしいものを発見磨ることができたとき。
一九五八年春、わたしは詩集を出すべきだった。(「あとがき」より)
目次
コックの指
- 人夫
- コックの指
- 昭和群盗伝
- 書記長
- 星とコルト18
- 答はひとつ
- 革命の肉
- 小便小僧
- ホルモン
- 三十年
黒ん坊
- 寮生
- こんな拒絶
- 黒ん坊
- 中華そば
- 台風圏内
- おれの中で
あとがき