2008年5月、思潮社から刊行された水無田気流(1970~)の第2詩集。第49回晩翠賞受賞。
強度が新たな強度によって書き換えられる瞬間、毎秒ごとになにかが「更新」される瞬間、価値あるものがゴミになり、ゴミが財になる瞬間、あらゆるものの意味が変換され、この時代をつらぬく強度に奉仕する瞬間、乗り越えられる見えない境界線を、私は仮に「Z境(ぜっきょう)」と名づけた。(「Z(あとがき」より)
目次
Zero-Point Vibration
- Z境/告解(ハジマリ)
First Mission:
Cancel and Canonize
- 異種混交故郷(ハイブリッド・ハイマート)―再起動(リスタート)
- 音詩・0(ゼロ)
- B音
- 太陽挟角
- Z境/全面解除(フラット・キャンセレイション)
Second Mission:
Freeze and Frame
- 世界同時多発トロ
- 詩源ゴミの日
- 独白(モノローグ)
- メリーさんのしつじ
- 漂白罪
- A熱帯
- Z境/突然変異(ミューテイション)
Third Misson:
Delete and Rewrite
- 時間凍結弾(タイム・フリーズ・ミサイル)
- 垂直荒野
- 余剰信仰(カミアマル)
- 循環(サーキュレーション)-供犠(サクリファイス)
- Z境/削除、そして更新(デリート・アンド・リライト)
Z(アトガキ)