1969年7月、東京出版センターから刊行された菅原克己(1911~1988)の第4詩集。
人はどんなにしても、その歩いてきた年以上には出ることができぬ、と誰かが言っていたが、ぼくの詩もごらんの通りの始末である、。だが、それにしても読みかえしてみると、もっと現在の自分から飛び出すような、夢とか、理想とかがほしいし、詩人として自分の年齢に居坐るようなことも、これからのぼくにとっては大敵だと思っている。
(「あとがき」より)
目次
日常の椅子
- 日常の椅子
- 潮のひきどき
- 遠いところで
- 浄瑠璃世界
- 白サギとこども
- いつか彼は
- 小さい愛の話
- 1君らに話したい
- 2君は一枚の……
- 3重たい汽車
- 4小さい愛の話
- 5もうすこしいいことを
- 島
むかしの人
- 対話
- センチメンタル・クリスマス
- 1シンプル・マリ
- 2クリスマスの歌
- 3赤いローソク
- 童話の仲間
- フィアンセ
- めくらのジャン
- 西巣鴨の記憶
遠くと近くで
- 遠くと近くで
- 十月、そして十一月
- 1街の名まえ
- 2空気が眼にしみる
- 3六郷土手で
- 4写真
- 三つの話
- 1三平汁
- 2駅前広場
- 3銀行で
- ぼくの中にいつも
- 1防空頭巾
- 2ぼくの中にいつも
- 3昼と夜の空のつぎ目
- 大理石の壁の前で
- 旗
- マクシム
- 詩人の喪
USSRの小さい葉っぱ
- USSRの小さい葉っぱ
あとがき