1996年10月、あざみ書房から刊行された田村奈津子(1960~2001)と石毛拓郎(1946~)との往復詩集。挿画は藤富保男。
往復詩集とは石毛拓郎と田村奈津子の間で互に交信された詩で、それらの詩に対応した日付が入れてある。本詩集と石毛拓郎の詩集『義経の犬吠』の両者が一つの完成された詩篇で、この両著を〈わがまま詩篇〉と呼ぶことにした。刊行に関しては合体の一巻とせず、別々に一冊ずつの詩集にしたことを前記とする。
目次
poems
- 文化鍋に月を入れて――November 23 1994
- 彩られた夜――November 29 1994
- 冬の旅――December 18 1994
- 見えない風景――January 17 1995
- 愛しの六十二分――February 20 1995
- 青い水――March 14 1995
- 赤い月、赤い耳――May 9 1995
- 新しい月、新しい鉄――July 28 1995
- 満ちる月、欠けた太陽――August 18 1995
- 眼差しの森――October 31 1995
- 砂漠のバラ――December 12 1995
- 優しいマグマ――January 1 1996
- 黄色い声――January 31 1996
- みどりの指――February 22 1996
- リトアニアの青い空――March 14 1996
- 虹を飲む日――June 12 1996
essays
- イルカの微笑み――December 18 1994
- 死者の言葉――March 14 1995
- 思い出したニホン人――August 18 1995
- 羊の香り――December 12 1995
- 光に溶けるからだ――March 14 1996
- オレンジ色の場所――July 22 1996