1984年5月、書肆山田から刊行された江森國友(1932~)の第5詩集。
同人詩誌「南方」を中心に発表してきた「山水」連作をまとめた。
いまに至る四冊の詩集の作品にも、それぞれの愛着はもちろんである、この「山水」連作への思いはことに深い。「あとがき」として連作の意図も含めた文章化を考えていたが、愛着が恋着へと感情の昂じた物言いとなり、読者をまどわせることになっては……ともおもいながら、考えの振幅は揺れるままに止まらなかった。(「あとがき」より)
目次
- なみわくら
- なみわくら覚書
- 山水発序
- 経験
- 山遊
- 花咲から落石へ
- 葉山星空
- (南風をうけ)
- 地方
- 赤山水
- この夏投げこまれた水中花
- 往還
- 白
- 媾曳
- 川崎
- 翡翠
- 青山水
- 種子
- 遨遊
- 美作
- (〽なにやと やーれ)
- 人間の……
- 春色一興
- ヒロシマ幻聴
- 海浜遍照
あとがき