1974年1月、土曜美術社から刊行された生路洋子(1933~)の第4詩集。装幀は粟津潔(1929~2009)。
第四詩集の実現の期が訪れました。それは私がこの世に存在していることへの〈ひと時〉の地点を与えられたと感じさせてくれるものであるに過ぎないにせよやはり喜びでした。ただし喜びでしたと書きましたのは自己に対しての悲しみをも意味しています。(「むすび」より)
目次
- 再会
- 男の帰路
- 夏の鳥
- 冬の夜
- 亡き兒に1
- 亡き兒に2
- 亡き兒に3
- 亡き兒に4
- あじさい
- 新年
- ことば
- 時
- 父の死
- 三色アイスクリーム――ベン・シャーン展に――
- 残された空
- 満月
- 楓に
- 声
- 靴
- 心
- 夢は
- 秋
- なんでもないものの中に
- 時報
- 鳥の悲歌
- 栞
- 船
- 埋葬
- 或る夏
- 庭
- 猫
- 春のおとずれ
むすび