1981年8月、エコー企画から刊行された生路洋子(1933~)の第6詩集。
この一冊は一九七四年から一九八〇年までの作品から自選した第六詩集である せんじつめれば作者にとって詩を向け放つ対称者は自分でしかなく 無へのあらがいの果てに ひとつひとつ 作品になり得たように思える それは詩を書きつづけてきた者としての定めでもあろうか
(「あとがき」より)
目次
- 道
- ひとりぼっちのお友だちに
- 分かったかい
- 日暮
- 空の手品師
- こころ
- 最后のハガキ
- 乳母車
- 眠りにつこうとしている一匹の蟻
- 雨の日の一匹の蟻
- 一匹の蟻の休憩所
- 人間の存在について
- 初夏より
- 尺取虫
- 約束の時刻は花の姿で
- 老いた時計
- 私の次元からあなたへレターを
- けむりのバラード
- 底なしの恋人に
- みなしごみのむし
- イェスタディ ワンス モア
- 涙
- あなたに
- 静境
- 別れのうた
- 私の心情
- 一輪の花の前で
- 切符をなくしたお星さま
- 足のあるお天気
- 赤い小花を見つめて
- 心の窓
- 波の上から故郷へ
- 秋
- 残っている
- 愛と云う言葉を詩にする時
- 季節の終りに
- 目覚まし時計のこわれた日
- 路の上に落ちている一枚の紅葉に
- 最終の日のために
- 心の形見
- 最後のねがい
あとがき