2012年9月、榛名まほろば出版から刊行された大橋政人(1944~)の詩集。
この四、五年、所属誌「ガーネット」のほか「東国」、「独合点」、「未来」、「びーぐる」などの詩誌や雑誌に発表したものを集めた。詩集にまとめるに際し、何篇かの作品に手を加えた。
私事で恐縮だが、自分の考え方や感じ方が、このところずいぶん変わってきていることを実感している。昔は花とか、木とか、鳥とかにはまったく興味がなかったのに、最近の私のいるところには必ず何かの花が置いてある。花がそばにないと元気が出ないのである。都市のせいかもしれないが、どうも、それだけではないようだ。現実と超現実ということで言えば、花は現実でありながらときどき超現実に変質する(正確に言えば、自覚するたびに超現実であることを確認する)。木についても、種から芽が出て、芽から葉が出て、幹となり、枝となり実をつける。そのことを考えただけで軽い眩暈がしてきて、午前中いっぱい、その眩暈の中にあることもある。これは、なんだろうと思いながら、そんなときほど自分が元気になっているので不思議である。(「あとがき」から)
目次
- ナマズを見ていた
- 水仙
- 楕円形の春
- 水の先頭が走ってきた
- 腕二本足二本
- カボチャの蔓の一〇センチ
- 夏のハガキ
- 足が永くなる
- 水の中
- 右ノ目ハ
- 直接ニツイテ
- 空Ⅰ
- 空Ⅱ
- ヤッパリ
- 言葉ニツイテ
- アリアリバア
- 石ト手
- 流れる
- 26個の風船
- 幸せの実物
- 猫座禅
- 存在と無
- 「宇宙の果て」
- 「その他のゴミ」
- ナムアミダブツ
あとがき
書評等
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