2000年2月、七月堂から刊行された木坂涼(1958~)のエッセイ集。表紙はエミール・ウェディッジ「ルカ」。
この日づけ付きの短文集は、一九九六年、東京新聞「四季のこよみ」(週五日)欄に一年間連載させていただいたものです。一九八六年に始まったこのコラム欄は、各年ごとに、「野鳥」「漢詩」「川」など、それぞれ年間テーマをもって今に続いています。
私に与えられた課題は、ひと口にいえば「詩とこよみ」で、終わってみると、ここに集めたような形のものになりました。
詩歌作品、あるいは、その作家にちなむことが課題の第一項目でしたので、古今東西、たくさんの作品と作家のお世話になりました。ただ、この欄は日づけを除くと、一七五文字という小さな欄のため、こころ惹かれながら見送らざるをえない作品は多く、また引用はどうしても断片的になりがちでしたので、私は、紹介者、解説者の立場というよりも、できるだけ自分の生活感の中にそれらをお借りし、日々の呼吸を深められたらと願って書いてみました。
(「あとがき」より)
目次
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- 四月
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- 十二月
あとがき