いとしのスナフキン 尾崎美紀詩集

f:id:bookface:20171020223231j:plain

 1993年11月、エディション・カイエから刊行された尾崎美紀(1948~)の第1詩集。装幀は三嶋典東(1948~2012)、附録栞は「夢のうちがわ」(清水昶)。

 

 フォークの父ウディ・ガスリーがホーボーだったのは周知だが、ムーミントロールの親友スナフキンも考えてみればホーボーである。
ムーミン』に登場する数あるキャラクターの中で、私の贔屓はやせっぽちのスナフキンなのだが、彼はいつも浮世離れした思索に耽っていて、ふらりと旅に出てはまたふらりともどってくる。孤独と自由を最も愛する永遠の旅人となっているが、実はわがままで気紛れ、行き当りばったりのはみ出し者以外の何者でもない。当然こちらの都合などお構いなし。それでも、ちょっと見かけないと気がかりでもある。そんなスナフキンが、私の周りにも何人かいる。
 詩を書く者も、ことばのホーボーであるといっていいかも知れない。

(「あとがき」より)

 

目次

I いとしのスナフキン

  • 朝が 来ない
  • いとしのスナフキン
  • 褐色の夢
  • 対峙するブルー
  • 魚町界隈
  • 深夜ニュースが聞こえてくる
  • ウラギリモノ
  • 記憶の中の樹
  • 熱帯夜
  • 窓のない部屋から
  • 夢の内側

Ⅱ 魚の言葉で

  • 夕暮れ時の台所
  • 問い
  • 通り過ぎるもの
  • 葡萄の儀弍
  • 夢の中
  • ネギを刻む
  • 祈りから 遠く
  • 閉じない目
  • 遺書・WILL
  • 三人とも死んでしまった
  • 魚の言葉で

あとがき

NDLで検索
Amazonで検索
日本の古本屋で検索
ヤフオクで検索