1995年12月、西田書店から刊行された川村りつ子(1955~)の第2詩集。カバーデザインは前川眞理子。
この詩集の標題「ブリュッケ」とはドイツ語の〈橋〉のことで、幾世紀も経て現存している石造りの、人が渡る上では壊れることのない頑強な橋のことである。
学生時代、私を悩ませたある哲学者は、「詩人の唯一の詩というものは、語られぬまま残っている」と語った。
(「あとがき」より)
目次
- 女と男――あるフェミニストに宛てて
- ある集会のあとで
- 何故
- 車内で
- 断片1
- 夢ならば
- 暗い塔
- 病んだ魂に寄せて
- 廃墟
- 白昼夢
- 無意味なるもの
- 封をゆくひとに
- ミン・ハシュアル
- 鏡
- 天秤
- ひとり
- 時間
- 断片2
- 断片3
- 恐い夢
- 女の過去
- 断片4
- クロス・カウンター
- 子を抱く女
- 足音
- Brücke〈橋〉
- うなだれたアルテミス
- ある女友だちへ
- 春の夢
- 「タンバリンを持つ女」――ピカソに寄せ
あとがき