水のない川 島田千鶴詩集

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 1981年6月、詩学社から刊行された島田千鶴(?~2017)の第1詩集。解説は笹原常与。第19回群馬県文学賞受賞作品。


目次

  • 水のない川          川には水が
  • 赭い土    そこらいちめんはなだらかな
  • 噴水           水はそのままで
  • 愛        私はどこへゆくようにも
  • 子供     きみの腕のねじれているのを
  • 魚 Ⅰ               魚は
  • 魚 Ⅱ         魚は口をひらいて
  • 杉            まっすぐ伸びて
  • 盲目洞窟魚      みえないのではない
  • 葬送         くろい布を一枚一枚
  • ばら            ばらは棘から
  • 場所            きらきら光が
  • 積木の話      あたまをさげなければ
  • かまきりの歌      たとえ朝が夕べに
  • 雨期       はじめから持っていない
  • 鳥            鳥だというのに
  • 道          この道はどこへゆく
  • 駅           くらやみのなかを
  • 日課             朝になると
  • 花             花はめくれて
  • 空          仕事のかえりに空を
  • 木の花         どこかであなたも
  • メモ・雪     週末の夜はきまって雪が
  • 茹でる         そうめんを茹でる
  • 川           あれは川であった


『水のない川』書付け 笹原常与
あとがき

 

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