2010年7月、小学館から刊行された木内喜久雄(1951~)のインタビュー集。ブックデザインは飯塚文子、装画・イラストは岡本かな子、編集は半澤敦子。
この本は、中日新聞・文化欄に二〇〇七年四月一〇日から〇九年三月二四日までの毎週火曜日 (月末週を除く)に七七回連載した『詩と歩いて「詩人と私』をまとめたものです。
はじめは、新聞連載なんてことができるだろうか、と不安でしたが、詩人の方たちのご協力と読者のみなさんの励ましによって、二年間続けることができました。
連載が終わってからも「毎週読んでいました」「気がついたら切り抜きをしていました」「詩人の飾らない日常やお人柄が伝わってきてますます(詩が)好きになりました」など多くの手紙・電話・メールでの声をいただき、単行本化を望まれました。そして、小学館のご厚意でまとめる ことができました。
今、連載を読み返して、限られた字数の中で、書き足りなかったこと、伝えられなかったことがたくさんありましたが、ほとんど、そのままにまとめさせてもらいました。
詩人の方とその詩から力をもらっている私は、少しでもおすそわけできればと思います。そして何よりも詩を身近に感じていただきたいと願っています。
(「はじめに」より)
目次
はじめに
- 谷川俊太郎◎やさしく包んでくれる詩人
- まど・みちお◎いつも新しい詩を、と
- 新川和江◎変わらない情熱に圧倒され
- 茨木のり子◎やさしさを受け取って
- 石垣りん◎最期まで凜とされ
- 内田麟太郎◎シャイで、ナンセンスで
- 阪田寛夫◎詩が生き方そのもので
- 辻征夫◎声に出して読みたい詩
- 川崎洋◎優しさと厳しさを私に
- 有馬敲◎自作詩朗読の先駆者として
- 吉野弘◎一生忘れたくない詩
- 佐藤潤子◎詩への情熱で病を飛ばし
- 高丸もと子◎子どもたちに詩をたくさんと
- 折原みと◎「前向きに…」を貫いて
- あわやまり◎できたての詩に会える喜び
- 蒔田晋治◎「教室はまちがうところ」と
- はたちよしこ◎つねに新しい詩を
- 木村信子◎心の中にすんなりと入って
- 岸田衿子◎不思議な世界に引き込まれ
- 田中章義◎優しくみんなを包んで
- 島田陽子◎素材に合った器を選ばれ
- 三島慶子◎言葉を探しに行く
- 木坂涼◎気楽に話ができる嬉しさ
- アーサー・ビナード◎積極的に行動する詩人
- 葉祥明◎詩人として、画家として
- 木島始◎平和を願い続けられ
- 山本和夫◎人間を信頼し続ける
- 野呂昶◎心に詩の灯をともし続けられて
- 下田喜久美◎姉のような優しさで
- 草野信子◎書くことで社会とかかわり
- 山崎るり子◎一貫したテーマで詩集を編む
- 宮中雲子◎「心はやさしく 言葉は美しく」
- 覚和歌子◎新しい詩の可能性
- 滝和子◎積極的に発表をし続ける
- 門倉詇◎平和をうたい続けられ
- 宇佐美孝二◎青少年が読んでわかる詩を
- 津坂治男◎野菜や子どもたちに感動して
- 伊藤芳博◎詩を広げていきたい
- 鈴木敏史◎生きる姿勢が大事だと
- 原田直友◎人の心に ほのぼのとした灯を
- 江口あけみ◎からだ全体で一つの自己表現に
- 醍醐千里◎朗読するのは快感です
- 中島未月◎五行歌という世界で
- 山本純子◎いのちがふくらんだような
- おーなり由子◎リラックスする言葉を
- 宇部京子◎人生っておもしろいと言える
- 永田萌◎熱烈な自分のファン...。
- みつはしちかこ◎心をこめてかく
- 大岡信◎対話が一番大事なんです
- 工藤直子◎自分も知らない自分を
- 俵万智◎並べ方に興味があって工夫
- 黒木瞳◎読む人が心で感じるように
- 糸井重里◎サプライズを楽しんで
- 藤田恵美◎心に「聴くクスリ」を