1987年2月、詩人会議出版から刊行された草野信子(1949~)の第2詩集。装画は立原あゆみ、装幀は頓所仁子。
書くべきことは――自分の貧しさに むち打ってでも 書かなくてはいけないことがある と思っています――他にあったはずです。編んでみて 改めて そう思います。私が書いてきたのは 日々のかけらのようなことばかり。でも それも編んでみないと気づかないことでした。
夫だったり 少年たちだったり 時には行きずりのひ とだったり。誰かに向けて書いた詩ばかりです。みんな 私の愛するひとたちでした。書くということは そのようにしてその時の自分のこころの在りかを示すことです。と 同時に 書いてしまったことは 逆に自分自身の在り方を問い返してくるものだ とこの頃 思います。
(「あとがき」より)
目次
- 川のかもめ
- 電話
- らくがき
- カセット世代
- 夜の会話
- Runner's High
- こころ
- ひとのかたち
- 百日草
- プールサイド
- 送別会
- おでん
- 語り部
- 犬のはなし
- 風聞草
- 約束
あとがき