ONCE1950~1959 谷川俊太郎

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 1982年8月、出帆新社から刊行された谷川俊太郎選集。装幀は堀内誠一

 

 今の自分にはもう決して書けぬもの、それなのにどうしようもなくまだ自分自身のうちにひそんでいるもの、私が私以外の何者でもなく、だがそれ故にこそ、私が私からあふれ出て、他の人人へ、他のいのちへ、そして空へ、地へ、時間の深みへと流れていこうとしたことのささやかな証し……
 面映い未熟な言葉のひとつひとつが、私に私の若さを告げつづける、それがとるに足らぬものだったのか、それともとりかえしのつかぬほど貴重なものだったのか、私には分からない。
 ONCE……そう、かってたしかに私はこれらの言葉を書いたのだ、そして私は生きたのだ、私の五〇年代を、ただ一度だけ。
(「あとがき」より)

 

目次


詩|POEMS

  • 一日
  • ネオンについての考察
  • 未完の故郷の記
  • 夜風
  • 玩具
  • サンタ・クローズ
  • 五つの唄―音楽との協力の試み―
  • だれ?
  • 女に
  • 許されて
  • 幽霊の歌カンタータ台本
  • 詩のための悲歌
  • Mへの挽歌
  • 五月
  • マドリガル
  • 今夜君は
  • 祭ことばによるジャムセッションの試み

歌|SONGS

  • 七つの四月
  • もしあのひとが
  • 私の胸は小さすぎる
  • 二丁目附近
  • 子守唄・地球はわるいところじゃない
  • 夏は歌え
  • 二つの五月

・掌篇|SKETCHES

  • 夜の町
  • 押入の中。
  • ×(バツ)
  • 私のジェームス・ディーン|NOVELETTE:MYJAMESDEAN

映画に寄せて基|CINEMATICINSPIRATIONS

  • LOVE IS A MANY-SPLENDORED THING
  • LILI《人形たちの会話》
  • LIMELIGHT
  • LOVE IN THE AFTERNOON《GARY COOPER》
  • EAST OF EDEN
  • SEPTEMBER SONG
  • BOY HUNT
  • EXODUS

ラジオ・プレイ|SHORT PLAYS FOR RADIO

  • 遠いギター・遠い顔―或る初恋の物語―
  • 探偵電子頭脳メイビス
  • あつしは愛した―A DRAMATIC RHAPSODY―

ONCE|IMPRESSIONS
ノート|MEMORIES

あとがき

 

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