1986年6月、思潮社から刊行された阿部岩夫の第7詩集。表紙・本文デザインは芦澤泰偉、表紙CGは山口高。附録は栞「織詩ノート」。
目次
- 三月十日、少女が
- 鳥が襲う日
- 日に雨戸を閉め
- 醜い夢の像
- 町の四つ辻を夢が走る
- 三面鏡の声
- 橋の下
- 夢の中を女狐が走る
- 旅にまぎれて
- 大女が見える
- 病床
- ゆうぐれて坂を見えない水くだる
- 水流のあとただ夢に立つ
- 四頁小説夏
- 木の鼓動
- 風の幽霊
- 火の風
- 風の土
- かたちもなく、暦に
- 冬の夢のエスキス
- 幽霊の匂い
- 地名を走る
- もの言わぬ死よ微笑をもってお受けください
- ひとり衣服をつけている
- 壱拾壱の終りに
- 朗読のために声を織る
- 異物感の中で
- 聖域よ、もっと深く死ね
- 盤の中の幽霊
- 腹から空が
- からだの海