2003年4月、本阿弥書店から刊行された笠原十九司(1944~)の第1歌集。装幀は伊勢功治。<短歌ライブラリー3>。
私の第一歌集である。書名を『同時代 Contemporary age』としたのは、私が幼少期を過ごした古里・橋倉時代を詠んだものから、青年時代の断片、そして現在にいたるまでの私が生きてきた半世紀余の同時代にかかわる歌をおさめたからである。それはまた、私を育んでくれた、両親と共に過ごした時代でもあった。断続的ではあったが、日記がわりに短歌を詠んできた私にとって、短歌は私の生きた同時代の心象の記録としての意味をもっている。そうした私にとっての短歌のありかたを歌集名に表した。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ 過疎の村――古里”山中谷”
- ふるさと橋倉再訪
- 橋倉分校
- 廃れゆく古里
Ⅱ 断片・青き時代(とき)
- 一人の四季
Ⅲ 歴史を生きる
- 研究
- 調査
- 国際会議
- 生活
- 挽歌
- 世相
Ⅳ 旅の歌
- 北海道
- 洛陽
- 長江三峡
- シルクロード
Ⅴ 甲府盆地の四季
- 冬
- 春
- 夏
- 秋
- 冬
Ⅵ 父の母 母の歌
- 父の歌
- 母の歌