ユニコーンの夜に 水野るり子詩集

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 2010年11月、土曜日術出版販売から刊行された水野るり子の第6詩集。表紙画は田代幸正。

 

 先年、シチリア島の海底から漁師の網にかかって、二千年近い眠りから引き上げられたという《踊るサテュロス》の像は、私に忘れられない印象を残しました。過剰で盲目的ともいえる生命力が人間的な形式をもって毅然と表現されるとき、この日常と背中を接して広がる見えない宇宙のゆたかさに立ち尽くします。言葉にならない憧れともどかしさをもって。詩とはそのような言葉のない辺境から風に送られてくる一瞬の賜物のような気がします。
(「あとがき」より)

目次

  • 氾濫する馬
  • 馬のたまご
  • 雨のモクマオウ
  • 夏時刻
  • 列車
  • 西のうわさ(Ⅰ)
  • 西のうわさ(Ⅱ)
  • アンリ・ルソーの森

  • 月蝕の客
  • メアリー・ポピンズの傘
  • 雨のひきだし
  • みずまわり
  • 鳥を捕るひとと
  • 低い土地
  • なぜ
  • えだまめ

  • 帰還するもの
  • 五月
  • 草の兄に
  • フランネル草の寝台
  • 風の音
  • Dという街
  • 買い物日記

あとがき


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