SO ALONE 梅田智江詩集

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 1995年9月、アトラス書館から刊行された梅田智江(1945~2008)の第6詩集。装丁と写真は東芳純。第1回中原中也賞候補作品。

 

 ここに納めた作品の五九編のうち、五二編は、一九九四年六月から九五年六月までの一年間に、梅田智江が五人の詩人をそれぞれ相手に、往復詩誌を発行し、そこに発表したものである。往復詩誌とは、二人だけでやる「連詩」のようなもの。「詩」のキャッチボール。返球を受けて心に化学反応が生ずるままに、自分の未知の声を探しだしていく。当然、相手によって「詩」も変わってくる。対戦相手(?)は、斎藤マキ、瀬沼孝彰、石毛拓郎、和合亮一AKIRAの各氏である。コラボレーションであるからには対戦相手の作品ごと掲載しなくてはならないのだが、膨大な量となるのでやむなく割愛する。それでもあえて詩集としてまとめたのは、五人の詩人たちとの生々しい対話を通して、疾風怒涛のこの一年間、自分がどう生きぬいたか、確認したかったからである。そのために掲載順は、製作年月日順とした。梅田の「心の軌跡」を読み取って頂ければ、これ以上の幸せはない。

 

目次

  • ボタンとしゅんちゃん 93/8
  • みつめられて 94/2
  • ベトナムでの正しいシクロの乗り方 94/4
  • 亭主を殺したくなる時 94/5
  • 愛の生活 94/6
  • もう何も言うことはない 94/6/23
  • 繰り返す朝 94/6/29
  • 素晴らしく不幸で幸せな日 94/7/15
  • 砂漠の夜に 94/8/14
  • 昨日わたしはわたしのいない広大な天体を見ていた 94/8/14
  • かなしみ 94/8/16
  • 血の赤児 指に垂らし 94/8/20
  • 今も 黙って耐えてるタマシイがある 94/8/22
  • ひとりになって いま ようやくわかった 94/9/3
  • 形代なのか それは 94/96
  • THE KISS 94/9/7
  • HOLD 94/9/12
  • 合体 94/9/14
  • 悪霊はどこにでもいる 94/9/21
  • KILL 94/9/24
  • スパゲティブルース 94/9/28
  • REBIRTH・ナメクジたちの夜 94/10/12
  • REBIRTH・ヒトブタたちの昼 94/10/12
  • 太陽のおなら 94/10/18
  • FUCK 94/10/20
  • 死を伝染せ そして遊びつづけろ 94/10/25
  • FEMALE 94/10/31
  • 詩が書けない 94/11/4
  • レーの町で 94/11/13
  • 秋の町で 94/11/15
  • 深浦で 94/11/15
  • わたしはまた太る 94/11/18
  • シアワセは保守的である 94/11/18
  • DEAD END STREE 94/11/20
  • ホタル 94/11/28
  • 病気は滑稽だ 94/11/30
  • 恥ずかしいニッポンのわたし 94/12/9
  • 二度と平安はない 94/12/14
  • トモ君とヒマワリ 94/11/16
  • 金無垢 95/1/7
  • 狐の王 95/1/13
  • 覚悟 95/1/17
  • おばあさんのバラード 95/3/3
  • ちいさなメモ・ちいさな唄 95/3/13
  • 眼球の中の風景 95/3/14
  • 神戸・長田区・非情 95/3/24
  • ハエやトンボなどの唄える 95/3/29
  • ただ黙って 95/3/31
  • 過ぎ去ったものは 95/4/4
  • 時代の気分 95/4/6
  • 低級なる喜劇 95/4/11
  • 夏の母 95/4/18
  • あれらはどこに向かっているのか 95/4/25
  • 影狩り 95/5/3
  • 砂漠に立って 95/5/6
  • レプリカへの釣り橋 95/5/15
  • 甘利山 95/5/26
  • たとえ声を殺して泣くとしても 95/5/30
  • 残酷な果実 95/6/7


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