2017-07-26から1日間の記事一覧

食うものは食われる夜 蜂飼耳詩集

2005年7月、思潮社から刊行された蜂飼耳(1974~)の第2詩集。装幀は菊地信義(1943~)。第56回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。 目次 モンゴロイドだよ 鹿の女 蛤ロボット この蟹や 食うものは食われる夜 東風吹かば まばらな林 ほらあな シベリアルート …

時間詩集1955 時間同人アンソロジー

1955年6月、北川冬彦(1900~1990)が主宰する時間社から刊行された時間同人たちのアンソロジー。装幀装画は増田俊之助。 目次 まえがき時間宣言(澤村光博) 作品 桜井勝美 乾燥アジア 抄 長尾辰夫 失われた思考 鵜澤覺 散乱反射 町田志津子 不在 他三篇 澤…

沖見る猫 秋山洋一詩集

2008年8月、夢人館から刊行された秋山洋一(1945~)の第3詩集。 迷路を泳ぐ言葉 ねじめ正一 今の時代は言葉で決めることなんかできっこない。言葉で決めようとすることは油の中を泳いでいるようなものなのだ。だが、泳がなければいけない。そんなことをやれ…

ハッキョヘの坂 河津聖恵詩集

2011年4月、土曜美術出版販売から刊行された河津聖恵(1961~)の第11詩集。装幀は森本良成。 目次 Ⅰハッキョへの坂 ハッキョへの坂 友だち その輝きを見つめるために――ある出会いの日に ムグンファ――一人無声デモをする友のために サラム――東京・枝川の輝く…

超現実と抒情―昭和10年代の詩精神 大岡信評論集

1965年2月、晶文社から刊行された大岡信(1931~2017)の第7評論集。ブックデザインは平野甲賀(1938~)。 目次 1 割れない卵―近代詩に関するいくつかの問題 超現実主義詩論の展開 戦争前夜のモダニズム―「新領土」を中心に 戦争下の青年詩人たち―モダニズ…

隅田川まで 辻征夫詩集

1977年4月、思潮社から刊行された辻征夫(1939~2000)の第3詩集。 目次 地球儀を眺めながら 魚・爆弾・その他のプラン 隅田川まで 友達へ葉書の詩 ブリキの宇宙ロケット 妙な外套を着た男・鳥たち・森 窓のあけたて いまαがむこうへ歩いて行った 樹にのぼる…

詩と詩論 二〇一〇-二〇一五  山田兼士評論集

2016年6月、澪標から刊行された山田兼士(1953~)の第13評論集。 山田兼士『詩と詩論二〇一〇―二〇一五』(澪標)。著者の足かけ六年にわたる詩集評と詩論評を集成したものだが、最後には「詩集カタログ」として、各詩集を三行で簡潔に紹介した文章が百ペー…

素晴らしい海岸生物の観察 小笠原鳥類詩集

2004年6月、思潮社から刊行された小笠原鳥類(1977~)の第1詩集。第15回歴程新鋭賞受賞。第10回中原中也賞候補作。イラストは著者。 目次 (私は絵を描いていただけだ。/船に遠隔操作の時間差爆弾を仕掛けていたのではない) 犬 腐敗水族館 マイルカ Delph…

東京、あっちこち  小長谷清実/宮園洋

1991年1月、れんが書房新社から刊行された小長谷清実(1936~)と宮園洋(1942~2001)の詩画集。 ・「東京、あっちこち」の各パーツは、一九八〇年一月から一九八三年十二月にかけ、月刊「東京消防」誌に扉の詩として掲載された。合計四十八点。この時のさ…

ウイリアム・ブレイクを憶い出す詩  飯島耕一詩集

1976年3月、書肆山田から刊行された飯島耕一(1930~2013)の第9詩集。装幀は吉岡実。 ・一九五六年から六六年にいたる十年間の詩を一冊にまとめた。ぼくの二十代半ばから三十代半ばにかけての作品のほぼすべてにあたる。・この詩集の前に『他人の空』『わが…

閑雲野鶴抄 加藤郁乎詩集

1999年5月、沖積舎から刊行された加藤郁乎(1929~2012)の第7詩集。 詩の筆を折りかけたことは幾度かあった。三鷹台や代々木の先達詩人を失ってはかない思いを託っていると、どこからともなく声がかかり、一簡が飛来し、ひとり飯島耕一だけが慰め励まし続け…