2018-04-26から1日間の記事一覧

軍靴の響 千葉泰子詩集

1941年5月、スメル書房から刊行された千葉泰子の軍国詩集。装幀は石井柏亭。 軍靴の響について 兵隊さん 皇國の爲に勇ましく大陸に亦内地に御奮鬪の兵隊さん。本富に御苦勞樣でございます。私も女學校時代の二ヶ年を大陸のはしつこの大連で送りました。その…

晩年 笹原常与詩集

2017年4月、七月堂から刊行された笹原常与(1932~2012)の遺稿詩集。編集は岡田袈裟男。 目次 Ⅰ 発表詩篇 果実 レースのカーテン 輪まわし 歩行 ゼリー セーター 魂の色について 魂の巻尺 素ガラス 色彩の水溜り 蜘蛛Ⅰ 落穂拾い ぶらんこ―心の空き地で Ⅱ 遺…

現代ニッポン詩(うた)日記 四元康祐詩集

2015年8月、澪標から刊行された四元康祐(1959~)の第9詩集。 本書のパート1をなす「声の曲馬団」は二〇〇四年二月三日から同四月二十三日にかけて、朝日新聞のオンライン版である「アサヒ・コム」に毎週連載した作品を中心に、その後同じスタイルで書いた…

コンクリートと高さと人達 河久弥恵子

1973年6月、深夜叢書社から刊行された河久弥恵子の短篇集。著者自装。附録栞は諸田和治「意識のドラマ 河久弥恵子論」。 目次 部屋にいるぼく 歩いているぼく 立ち上るくせ もの達 行き止まりの中で 静かな時間 暗いから 前があるから 二つの始まり 街 終点…

吉本隆明新詩集

1975年11月、試行出版部から刊行された吉本隆明(1924~2012)の第8詩集。試行叢刊第7集。装幀は黒沢充夫。 目次 第Ⅰ部 島はみんな幻 <不可解なもの>のための非詩的なノート 死は説話である <演技者の夕暮れ>に <おまえが墳丘にのぼれば> ある抒情 <農夫ミラ…

最後のコラム 鮎川信夫遺稿集103篇 1979~1986

1987年3月、文藝春秋から刊行された鮎川信夫(1920~1986)のエッセイ集。 目次 署名入り寄贈本 怪談 少年非行と占領政策 ディズニーランド行 私の中のベースボール 健康法 大相撲寸感 ニューヨーカー、宮本美智子 反省なき社会 倒錯ジャーナリスト 一世二身…

ばらと海 よしかわつねこ詩集

1965年11月、詩学社から刊行されたよしかわつねこの第2詩集。 目次 第一部 夢と自画像と風景 雑草のうた アルバイト学生のうた 鶏 わたしの言葉を 月が泣いて 新しいエネルギーを 自由の讃歌 さようなら 谷間 夢は花のように あおい花 エロール (星三題) …

反歌・急行大和篇 藤井貞和

1989年6月、書肆山田から刊行された藤井貞和のエッセイ集。装幀は青山杳。 目次 「会う」…… 歌の遊び 祝福としての「うた」 現代詩の言葉 引用する蕪村 短歌の翻訳 古典の読みかた ――創意ある展開を 新芽の光り・今宵の雨月 こちら側とむこう側 古代語の”幻…

爆心 青来有一

2006年11月、文藝春秋から刊行された青来有一の短編小説集。画像は2010年9月の文庫版。第18回伊藤整文学賞、第43回谷崎潤一郎賞受賞作品。 目次 釘 石 虫 蜜 貝 鳥 解説 神野俊史 書評等ALL REVIEWS(豊崎由美) 関連リンク著者インタビュー:被爆後六十年の…

下町手帖 辻野透

1990年1月、文化総合出版から刊行された辻野透の随筆集。著者自装、表紙・扉絵は山高登。 ある日、そば屋さんで時間外れの昼食をすませ、勘定をしようとしたら、持っているのは小銭ばかりだった。困ってありていに店の人に言うと、そこにいたおかみさんが、…