2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

失落の湖 門田育郎詩集

1954年8月、書肆ユリイカから刊行された門田育郎の詩集。 序文 門田君の詩を一読した。 宇宙の胎動、物と人の生成などに関する体臭は、僕らの同時代の人達の宇宙感と宵壌のへだたりがある。 宇宙に対する人間の立場は、僕らの時代並びに戦争前までの人たちの…

荒天用意 井上岩夫詩集

1974年11月、詩稿社から刊行された井上岩夫の詩集。装画は前畑省三。第25回H氏賞候補作品。跋は島尾敏雄。 目次 序詩1 神様がかくしてしまわれたのさ ボーン 豚 委員長 そのた マツの記憶 菊のごはん 大学病院の秋 原爆の子 2 点滴を受ける女 いたみ 時雨 …

穂先を渡る 最新現代詩 鈴木志郎康

1980年7月、思潮社から刊行された鈴木志郎康の詩論・詩人論集。装幀は飯田善國。 この本には、一九七七年の後半から一九八〇年の初頭まで書かれた文章の中から、詩と詩人について書かれたものを選んだ。この間七八年と七九年の二年間、私は読売新聞の詩時評…

卵のなかは、夜 鏡順子詩集

1981年10月、詩学社から刊行された鏡順子の第1詩集。装幀は野中ユリ。鏡は佐々木安美の妻。 目次 序詩 詩集に寄せて 川崎洋 ひとのかたちを かなしみ 出会い 眠ってしまったあなたの横で 空のガラス 少女Ⅰ Ⅱ Ⅲ 夜の子供 会話 鏡の国の……Ⅰ Ⅱ Ⅲ 私は木に 徒競…

優しい大工 福井桂子詩集

1969年11月、思潮社から刊行された福井桂子の第1詩集。福井は三木卓の妻。 わたしたちのひとしく生を受けているこの時代に、もしもわたし自身の感受していることを完璧に表現しおおす詩、詩人をもつことができるなら、怠惰なわたしはけっして自分で詩を書こ…

半個詩集 林喜芳詩集

1988年3月、摩耶出版社から刊行された林喜芳(はやしきよし)の詩文集。 目次 Ⅰ 人生・皿まわし 人生・皿まわし 悪食者 おばけ うらぼん 埒外 ……ましたか おそい政治 石崖 奈落の声 どこに平和 その手 待て Ⅱ 老人性痴呆症候群 老友生きる 余儀なきことよ 呪…

悲しみと無のあいだ 青来有一

2015年7月、文藝春秋から刊行された青来有一の短篇集。写真はChris Cook/SCIENCE SOURCE/amanaimages。装幀は関口聖司。 目次 愛撫、不和、和解、愛撫の日々 悲しみと無のあいだ NDLで検索Amazonで検索

二席の歌 石橋一哉

1994年10月、胡蝶の会から刊行された石橋一哉の随筆集。 日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

ぴんはらり 栗林佐知

2007年1月、筑摩書房から刊行された栗林佐知(1963~)の小説集。表題作は第22回太宰治賞受賞作品(「峠の春に」を改題)。挿画は卯月みゆき、装幀は藤田知子。 目次 ぴんはらり 菖蒲湯の日 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

うたものがたり 大江満雄

1947年2月、寶雲舎から刊行された大江満雄の童話集。挿絵・装幀は寺田政明。 目次 はじめのお話 テコナの玉 ムシマロの歌 ウグヒスに育てられたホトトギス 自ら歸った子龜の話 春のつみぐさ 泉 海女 小馬の見送り クロメと赤駒 カラスの言葉 ハハソの森 海の…

殘燈 尾崎士郎

1942年3月、綿城出版社から刊行された尾崎士郎(1898~1964)の短篇集。装幀は鳥海青児 。 目次 灯(ともしび) 貞操工事 渡邊兄弟 激流 擧兵の夜 伊織と勘兵衛 敵討と戀人 殘燈 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

日蝕の夏 石原慎太郎

1956年8月、三笠書房から刊行された石原慎太郎(1932~)の短篇集。 目次 日蝕の夏 ヨットと少年 失われた女 取り返せぬもの 理由なき復讐 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

いたづらッ子のソッフィさん 仏蘭西お伽噺 セギユール

1921年12月、北隆館から刊行されたセギユール(1799~1874)の童話。翻訳は本野久子(1868~1947)。 目次 一 蝋細工の人形 二 人形のお葬式 三 中庭の出來事 四 小さなお魚 五 黒い鷄 六 蜂のお話 七 濡れ毛 八 散切り眉毛 九 馬のパン 十 クリームと燒きた…

私の同時代 エッセイ1980~1986 鮎川信夫拾遺

1987年11月、文藝春秋から刊行された鮎川信夫(1920~1986)のエッセイ集。 目次 1 アンチ・ヒーローの空間 私のフリータイム 「逃げるボールを追って」について 詩人と易者 終戦間近の郡上八幡 敗戦書翰 渡し舟 乱読の効用 「シャーロック・ホームズ」解説…

月に吠える 萩原朔太郎(復刻版)

1917年2月、感情詩社から刊行された萩原朔太郎の第1詩集。画像は1976年9月、日本近代文学館から刊行された復刻版。名著復刻全集69。版画は田中恭吉。 目次 竹とその哀傷 地面の底の病氣の顏 草の莖 竹 竹 すえたる菊 龜 笛 冬 天上縊死 卵 雲雀料理 感傷の手…

女性詩集 星宴 

1954年9月、和光社から刊行された女性詩アンソロジー。編者は日本女詩人会。編集委員は、一柳喜久子、佐藤さち子、鈴木初江、壺田花子、中村千尾、山本藤枝。 目次 まえがき 深尾須磨子 落花 石垣りん 熊の葬いの日に 石川さふら 永遠の恋人 石川まき子 行楽…

境涯 清藤碌郎詩集

1963年8月、一間舎から刊行された清藤碌郎の詩集。實在叢書1。 詩集『境涯』に収録した作品は、第一詩集『花と終末』を出した三十年から、三十八年までの八年間に、『偽画』、『日本未来派』、『詩学』、『花粉』、『實在』、『帖面』などに発表したものであ…

余白を駆けるオートバイ 現代感覚論ノート 清水哲男

1976年6月、フィルムアート社から刊行された清水哲男のエッセイ集。装幀は平野甲賀。 目次 情緒不安定論 くたくた文明論――本音のようなタテマエ ア・ヌード――ポルノ時代のエロチシズム あるいは広告 毛/亀のタレントロジー/連れ小便 全国的にハルーッ!/ゲテ…

軍靴の響 千葉泰子詩集

1941年5月、スメル書房から刊行された千葉泰子の軍国詩集。装幀は石井柏亭。 軍靴の響について 兵隊さん 皇國の爲に勇ましく大陸に亦内地に御奮鬪の兵隊さん。本富に御苦勞樣でございます。私も女學校時代の二ヶ年を大陸のはしつこの大連で送りました。その…

晩年 笹原常与詩集

2017年4月、七月堂から刊行された笹原常与(1932~2012)の遺稿詩集。編集は岡田袈裟男。 目次 Ⅰ 発表詩篇 果実 レースのカーテン 輪まわし 歩行 ゼリー セーター 魂の色について 魂の巻尺 素ガラス 色彩の水溜り 蜘蛛Ⅰ 落穂拾い ぶらんこ―心の空き地で Ⅱ 遺…

現代ニッポン詩(うた)日記 四元康祐詩集

2015年8月、澪標から刊行された四元康祐(1959~)の第9詩集。 本書のパート1をなす「声の曲馬団」は二〇〇四年二月三日から同四月二十三日にかけて、朝日新聞のオンライン版である「アサヒ・コム」に毎週連載した作品を中心に、その後同じスタイルで書いた…

コンクリートと高さと人達 河久弥恵子

1973年6月、深夜叢書社から刊行された河久弥恵子の短篇集。著者自装。附録栞は諸田和治「意識のドラマ 河久弥恵子論」。 目次 部屋にいるぼく 歩いているぼく 立ち上るくせ もの達 行き止まりの中で 静かな時間 暗いから 前があるから 二つの始まり 街 終点…

吉本隆明新詩集

1975年11月、試行出版部から刊行された吉本隆明(1924~2012)の第8詩集。試行叢刊第7集。装幀は黒沢充夫。 目次 第Ⅰ部 島はみんな幻 <不可解なもの>のための非詩的なノート 死は説話である <演技者の夕暮れ>に <おまえが墳丘にのぼれば> ある抒情 <農夫ミラ…

最後のコラム 鮎川信夫遺稿集103篇 1979~1986

1987年3月、文藝春秋から刊行された鮎川信夫(1920~1986)のエッセイ集。 目次 署名入り寄贈本 怪談 少年非行と占領政策 ディズニーランド行 私の中のベースボール 健康法 大相撲寸感 ニューヨーカー、宮本美智子 反省なき社会 倒錯ジャーナリスト 一世二身…

ばらと海 よしかわつねこ詩集

1965年11月、詩学社から刊行されたよしかわつねこの第2詩集。 目次 第一部 夢と自画像と風景 雑草のうた アルバイト学生のうた 鶏 わたしの言葉を 月が泣いて 新しいエネルギーを 自由の讃歌 さようなら 谷間 夢は花のように あおい花 エロール (星三題) …

反歌・急行大和篇 藤井貞和

1989年6月、書肆山田から刊行された藤井貞和のエッセイ集。装幀は青山杳。 目次 「会う」…… 歌の遊び 祝福としての「うた」 現代詩の言葉 引用する蕪村 短歌の翻訳 古典の読みかた ――創意ある展開を 新芽の光り・今宵の雨月 こちら側とむこう側 古代語の”幻…

爆心 青来有一

2006年11月、文藝春秋から刊行された青来有一の短編小説集。画像は2010年9月の文庫版。第18回伊藤整文学賞、第43回谷崎潤一郎賞受賞作品。 目次 釘 石 虫 蜜 貝 鳥 解説 神野俊史 書評等ALL REVIEWS(豊崎由美) 関連リンク著者インタビュー:被爆後六十年の…

下町手帖 辻野透

1990年1月、文化総合出版から刊行された辻野透の随筆集。著者自装、表紙・扉絵は山高登。 ある日、そば屋さんで時間外れの昼食をすませ、勘定をしようとしたら、持っているのは小銭ばかりだった。困ってありていに店の人に言うと、そこにいたおかみさんが、…

言語ジャック 四元康祐詩集

2010年3月、思潮社から刊行された四元康祐(1959~)の第7詩集。装幀は井原靖章。 目次 庭にバラの花が…… 言語ジャック 言語の密林 メタファー博物館 ニッポンの真意 ごはさんで願いましては 咽喉のための練習曲 魚の変奏 オノマトペな悔恨 Show&Tell メリー…

女がヒロシマを語る 江刺昭子他

1996年8月、インパクト出版会から刊行されたアンソロジー。編者は江刺昭子、加納実紀代、関千枝子、堀場清子。 目次 はじめに 1、ヒロシマをめぐるディスクール 大田洋子再読 江刺昭子 栗原貞子の軌跡 石川逸子 原爆歌人正田篠枝とわたし 古浦千穂子 映画に…