2020-10-27から1日間の記事一覧

死の一章をふくむ愛のほめ歌 鈴木喜緑詩集

1958年7月、私家版として刊行された鈴木喜緑の第1詩集。図版はゴッホ「椅子」モジリアニ「女」。印刷は斎藤庸一。著者は、中江俊夫、吉本隆明らとともに第1回荒地賞を受賞。 終戦から意識的に詩を書きはじめた、ぼくの主要作品のすべてをおさめる。 *「メチ…

夏鴉 澤村斉美歌集

2008年8月、砂子屋書房から刊行された澤村斉美の第1歌集。付録栞は米川千嘉子「生き生きと意外性ある立ち位置」、島田幸典「時間が人を」、花山多佳子「新たな価値へ」。塔21世紀叢書第103篇。 第一歌集『夏鴉』には、二〇〇〇年から二〇〇七年初夏までに作…

藤浦洸詩集 藤浦洸

1975年9月、東京美術から刊行された藤浦洸(1898~1979)の詩集。編集は薩摩忠、装画は松尾隆司、イラストは佐藤しげお。 詩集を出して置きたいとは今までに度々思った。友人たちも熱心にそれを勧めてくれたし、出版社からも要請されていた。 ところが、いざ…

文学は実学である 荒川洋治

2020年10月、みすず書房から刊行された荒川洋治(1949~)のエッセイ選集。著者は福井県三国町生まれ、刊行時の職業は愛知淑徳大学教授。2019から日本藝術院会員。 今年の二月、みすず書房編集部の尾方邦雄さんから、エッセイ選集の企画の話をいただいた。仮…