2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

太陽が西から昇った 太宰瑠維歌集

1996年5月、不識書院から刊行された太宰瑠維(1924~)の歌集。 四十年も五十年も前の歌を、あらためて活字にすることに躊躇いがあって、放置してあったわたしの初期歌篇だが、戦後五十年を奇縁に、すこしずつ整理をはじめ、これが最後の機会かと考えて、思…

永塚幸司全詩集

1995年10月、砂子屋書房から刊行された永塚幸司(1955~1994)の全詩集。編集委員は鈴木比佐雄、田村雅之、山根研一。年譜作成協力は永塚一男、岡庭幸江。 目次 ・初期詩篇 (1968~76) 雨 宿命 別離 気球 いちじくの葉 雲 かげろう 嵐 女生徒 地球儀 ポチの…

暗渠 福多久詩集

1971年6月、聖伍論から刊行された福多久(1948~)の第1詩集。装幀は大竹ヨシ子、写真は松永好訓。著者は東京江東区生まれ。 作品集は「暗渠」と名づけられた。遅遅たる己れの歩みと酸鼻と悔恨の季節の意味をも含めてではある。 暗渠とは憎悪と裏切りに魅せ…

夏の落葉 桜井登世子歌集

1992年5月、不識書院から刊行された桜井登世子(1930~)の第3歌集。装画はWoodblock Prints。第1回ながらみ現代短歌賞受賞作品。刊行時の著者の住所は杉並区阿佐谷北。 この歌集は『海をわたる雲』『冬芽抄』につづく私の第三歌集で、一九八七年から一九九…

日本の地図 渡辺順三歌集

1954年10月、新興出版社から刊行された渡辺順三(1894~1972)の第5歌集。著者は富山県生まれ、刊行時の住所は世田谷区北沢。 目次 1946年 監視孔(九首) あの頃、折々(八首) 「アカハタ」編集室(三首) 第五回党大会(三首) ビラ貼り(六首) 演説…

新聞紙とトマト 藤富保男詩集

1979年9月、国文社から刊行された藤富保男(1928~2017)の詩集。表紙はピエール・クルセール。 これらの各詩は斜めに読むとか、どこかから反対に読むと、詩行が一行、あるいは二行分、意識的に隠蔽されている。 こういうふうに一見、遊戯的にしたのは、自分…

現身 富松良夫詩集

1971年10月、龍舌蘭社から刊行された富松良夫(1903~1954)の選詩集。装画は瑛九。著者は宮崎県都城市姫城町生まれ。 富松良夫さんがなくなられて、この十一月でちょうど十七年になる。折りから、長い間の念願であった富松良夫詩碑の建立が進められ、新築成…

骨のカチャーシー 芝憲子詩集

1974年7月、潮流出版社から刊行された芝憲子(1946~)の第2詩集。写真は知念聡、装画は宮良瑛子。著者は東京生まれ、刊行時の住所は那覇市。 これは、わたしの第二詩集である。第一詩集の『東京の幽霊』を出してから四年近くたった。その間の、わたしにとっ…

第七音階空転 大倉文詩集

1992年12月、百鬼界から刊行された大倉文の詩集。 目次 Ⅰ あ・あ・あ・踏みはずし あ・あ・あ踏みはずし 「ア」 「イ」 「ウ」 「エ」 「オ」 「カ」 「キ」 「ク」 「ケ」 「コ」 「サ」 「シ」 Ⅱ ワタシノ大切ナアノヒトハ ワタシノ大切ナアノヒトハ 来年…

片岡文雄の世界 方言詩をめぐって

1993年8月、本多企画から刊行された片岡文雄(1933~2014)の解説書。編集は「詩朗読と講演の夕べ」実行委員会。 目次 書きことばと話しことばの間で 片岡文雄 肉声は回復できるか 片岡文雄氏を招いての朗読会の記録 杉谷昭人 片岡文雄の詩 ”子供時代の自然…

獐鹿の歌 横塚光雄詩集

1977年12月、河出書房新社から刊行された横塚光雄(1915~1977)の遺稿詩集。 学窓を出てから、内地と大陸の間を幾度か往復した。その間に後年の記憶の足しにと思い、忙中閑を利して詩作に耽った。これはそのうちで纏まったものの一部である。いささか類型的…

夜店 弓田弓子詩集

1985年10月、ワニ・プロダクションから刊行された弓田弓子の詩集。 目次 虫ら、 夜店 首巻き 起重機 終電車 針金 霧 小鳥 花壇 病室 玩具 時計 銀紙 父 变装 腸詰 腸誌 かたつむり ナイフ 男 静物 古池 Mに对して 道具屋 借家 雨期 秒 他人 野ばら 泣< どこ…

むかさり絵馬 西岡寿美子詩集

2002年9月、二人発行所から刊行された西岡寿美子(1928~)の詩集。装画装幀は北村文和。 テーマを定める、と言えば聞こえはいいのですが、われながらどうも一つ事に執し過ぎる嫌いがあるようです。 前々集「へんろみちで」には、足を痛めながら四国四県の辺…

それなりにも 柴田正夫詩集

1975年7月、藤島和義によって刊行された柴田正夫の詩集。切張北譜冊子第1巻。著者は秋田県生まれ。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

斑鳥のふるさとよ楽の羽 山口三智詩集

1993年1月、近代文藝社から刊行された山口三智の詩集。装幀は今井潤子。 目次 Ⅰ 山へ 朝 道 ののさんの石 白い鹿 初夏草上のぱんとまいむ 樹と音楽堂 少年僧と葦のリードⅠ・Ⅱ 雪とひとひらの皿 青春 湖底の耳 砂の楽器 小春日和の窓べ ノイエジーの湖岸の日…

へんろみちで 西岡寿美子詩集

1994年8月、二人発行所から刊行された西岡寿美子(1928~)の詩集。装画は高橋鴻二。第6回富田砕花賞受賞作品。著者は高知県生まれ。刊行時の住所は高知市福井町。 目次 ・へんろみちで 温い飯(まま)を どうかこの一事 鈴を背に どこへ行くの 化生のわたし…

娘と時代 鷹野つぎ

1944年1月、三國書房から刊行された鷹野つぎ(1890~1943)の随筆集。 目次 序 出生地 私の家族 二人の兄 形を心とするころ 紙とペン 新事業家 夏休みの訪問 馬車の道中 愉快な雰圍氣 庭の廣場 日數を忘れる 少女談話會 日露戰爭 興亡の決戰 祖母と母 日和下…

近代聖書 山本格郎詩集

1954年11月、啓文社から刊行された山本格郎(1913~)の詩集。装幀は川西祐三郎。 やつと作品をまとめる氣になつた。怠けがちな私に對して周圍の人々が切にすすめて吳れたので漸く重い腰をあげたわけである。この拙い詩集に収めたのは過去五ヶ年にわたるもの…

デザイン・ノート 山本倫子詩集

1987年3月、浮游社から刊行された山本倫子(1931~)の詩集。12のシリーズ梅。刊行時の著者の住所は名張市。 目次 一子さん 生地 からすうり 命令 目打ち 地色と図柄色 セーター ガブリエル・シャネ 色撩乱 行列 刃鋩 夫の薬 天の酒 椀 水車 浅い昼 雪 昼の…

鳥への方法 相原校三詩集

1979年7月、詩学社から刊行された相原校三(1940~)の第1詩集。装幀は山領まり。著者は東京生まれ、刊行時の住所は埼玉県草加市。 あれののはてに行きかう鳥たちの光景は、震える思いを私のなかに呼びおこした。鳥に置き換えて人間を考えるなどということは…

明滅 田中清太郎詩集

1956年4月、野ばら社から刊行された田中清太郎(1913~2000)の詩集。題字は矢代素川。 これらの言葉の貧しさよりも、むしろそれらを書かせた弱さをこそ、わたしは自ら恥じねばならぬであろう。しかし、詩歌は元来そのような弱さから生まれることが多いのか…

石鰈 木村恭子詩集

1983年10月、手帖舎から刊行された木村恭子の詩集。刊行時の著者の住所は広島市東区。 目次 肖像写真 石鰈 るす 子供部屋 ちんぱら・ばあど 木精 しごと 昼間 口笛 六月のライトバン 橋 鳥 プール おんな 刻む 鶏舎 近況 蓮 解説 相良平八郎あとがき NDLで検…

標本室の13月 斎藤絵里子詩集

1981年1月、紫陽社から刊行された斎藤絵里子の詩集。装画は久保田陽子、装幀は芦澤泰偉。図版は「標準原色図鑑全集 昆虫」(保育社)から引用。 目次 雨 旗 みどりの指 花曜日 虹 SALVE 温室栽培 地上のメルヘン 標本室の13月 季節のある国 お手紙拝見 ウイ…

微光の野へ 岩崎守秀詩集

1983年8月、路上社から刊行された岩崎守秀(1941~)の第2詩集。デザインは相馬茂。刊行時の職業は浪岡高校教諭、住所は青森県南津軽郡。 目次 ためらい 微光の野へ 野煙 墓標の果て 吹きだまり 流砂のかげに かげろう ほとりに立ちて 吠える犬 残月 扉 追跡…

遠い声・水面を渡る 岡田満里子詩集

1982年7月、手帖舎から刊行された岡田満里子の詩集。装幀は宮園洋。 目次 桐の庭 河原院 高楼の春 榊の垣を越えて 別れの櫛の歯 花散る里 澪標 蓬の宿 舞う袖 冬の便り 胡蝶の井戸 螢 藤の葉裏 萩の上露 橋爪の影 朽ち木のやどり うつろう花の小舟 夕日のゆ…

原桐子全詩集 原桐子

2007年5月、夢人館から刊行された原桐子(1934~)の全詩集。装画は高瀬綾、装幀はHirondelle。附録栞は、新川和江「原桐子さんを再認識する」、笹倉貞夫「メタファーとしての<じゃんけんぽん>、存在の危機」 目次 ・鳥 1974 祭のあとの鳥 奇形の鳥 空をも…

聖なる部屋のなかで 梅原靖雄詩集

1972年8月、思潮社から刊行された梅原靖雄(1942~)の第2詩集。装幀は黒田邦雄。著者は東京生まれ、刊行時の住所は稲城市。 目次 手がふれようとすると、それは 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 第八章 第九章 第十章 それは、ものたちの…

南方詩集 神保光太郎詩集

1944年3月、明治美術研究所から刊行された神保光太郎(1905~1990)の詩集。表紙・口絵は古賀春江。 目次 序詩 日本の春 波路 きさらぎの雪 波路 朝あけの夢 雨 猫 アジアの意思をはこぶもの 昭南港想ふ 夏草の夢 風貌 田舍の花 コローの繪 かへらぬ春 秋風…

寝しなの歌 古山桂治詩集

1959年5月、位置社から刊行された古山桂治の詩集。 目次 第一部 雨 大通り ふるさと 雨 白夢 つづみ 第二部 読経 晦日 帰虚 読経 ひでり 白夜 恋びと誕生 焼香 ぬし 第三部 午後 午後 小春日 かけおち あひびき 寝しなの歌 NDLで検索Amazonで検索日本の古本…

龍詩集 1991

1991年12月、龍詩社から刊行されたアンソロジー。装幀は武田肇。 『龍詩集一九九一年』をお手もとにお届けすることができることを喜んでいます。通巻第十七冊めになりましょうか。 この集からは新たに金敷善由、星隆雄、諸隈道範の三氏を迎えた。金敷氏は以…