荒地

四千の日と夜 1945-1955 田村隆一詩集

1956年3月、東京創元社から刊行された田村隆一(1923~1998)の第1詩集。装幀は勝呂忠(1926~2010)。解説は鮎川信夫(1920~1986)。 田村君の詩集「四千の日と夜」は、戦争を通って生きて来た若い人の良心の記録である。若い人だけが持っている、抵当に入…

非亡命者 野田理一詩集

1974年、限定200部の私家版として制作された野田理一(1907~1987)の詩集。 この書物の内容は、あの困難な時期(1935―51)への回答として残った私的な言語意識の集積であって、戦前の五、八の二編は表現形体としては例外的なものである。「…一九三四年とい…

青い廃墟にて 田村隆一対話集

1973年11月、毎日新聞社から刊行された田村隆一(1923~1998)の対談集。装幀は安東澄。 目次 原初の飛行機乗り 大江健三郎 流動する時代と人間 高橋和巳 言語と世界について 大岡信 ぼくたちのアメリカ旅行 谷川俊太郎 体験的アメリカ論 池田満寿夫 下町に…

現代詩入門 黒田三郎

1966年9月、思潮社から刊行された黒田三郎(1919~1980)による現代詩入門書。1961年版の改訂版。 現代はインスタント時代と言われる。何でも即席で間にあうものがはぶりをきかす時代である。「現代詩入門」というような書物も、インスタント・コーヒーなみ…

木原孝一詩集 1946-1956

1956年9月、荒地出版社から刊行された木原孝一(1922~1979)の第1詩集。解説は黒田三郎(1919~1980)。 目次 I 遠い國 遠い國 遠い國 豫感 魔術 聲 檻 最後の戰鬪機 時と河のながれ 場所 Ⅱ 彼方 彼方 彼方 彼方 彼方 彼方 彼方 冬の旅 Ⅲ 幻影の時代Ⅰ 幻影…

中江俊夫詩集1 

1973年3月、山梨シルクセンター出版部から刊行された中江俊夫(1933~)の第6詩集。 収録作品はおよそ一九五〇年十一月より一九五六年二月までの間に書いたものである。この五年数ヵ月間の大部分の仕事をすでに僕は二冊の詩集として、――『魚のなかの時間』は…

死と死のあいだ 黒田三郎

1979年3月、花神社から刊行された黒田三郎(1912~1980)の評論集。装画は伊谷知治。 「死と死の間」というのは、ひとりの人間が心の中で思っている死と、実際の死との間というほどのことである。つまり生、と言ってしまえば身も蓋もない。人生をこういうふ…

来歴 牟礼慶子詩集

1960年6月、世代社から刊行された牟礼慶子(1929~2012)の第1詩集。装幀は長尾みのる(1929~2016)。解説は鮎川信夫(1920~1986)。 牟礼さんの詩に、私が初めて接したのは、六、七年前のことであつたと思う。この詩集の第Ⅰ部に収められている「山羊」「…

路上のたましい 牟礼慶子

1992年10月、思潮社から刊行された牟礼慶子(1929~2012)による鮎川信夫(1920~1986)評伝。装幀は芦澤泰偉。 目次 路上のたましい 転生のたくらみ 「荒地」以前 「荒地」の原風景 同時代の遺産 何者でもない存在として 帰還 あわれな生命を養う場所 君の…

犬の時代 北村太郎詩集

1982年12月、書肆山田から刊行された北村太郎(1922~1992)の第11詩集。 目次 墓地の門 夏の手紙 青い首 一点として一面に a night of dog days パーネル、最後が大失敗 レッド・シー 氷川丸 天気図 ススキが風上へなびくような 固体のごとく 骸骨の足音 ND…

おわりの雪 北村太郎詩集

1977年9月、思潮社から刊行された北村太郎(1922~1992)の第5詩集。装幀は渋川育由。 目次 冬林 もどり梅雨 直喩のように アラベスク おわりの雪 死の死* 死の死** 習字 夢につづいて 夏の中心 空 蛸 死の死*** 死の死**** 秋霖 冬の目 きみの人…

北村太郎詩集 1947~1966 北村太郎詩集

1966年11月、思潮社から刊行された北村太郎(1922~1992)の第1詩集。装幀は粟津潔(1929~2009)。解説は鮎川信夫(1920~1986)。 北村太郎とはじめて知合いになったのは、一九三八年の十月頃だったらしい。十月十六日の日記に唐突に彼の名前が出てきてお…

厭世 鮎川信夫短篇集

1973年11月、青土社から刊行された鮎川信夫(1920~1986)の短篇集。装本は井上敏男。 目次 Ⅰ 偶然の目 ぬい子伯母さんを理解すること 跫音 祖父のなかにあったもの 幼年の観察 隠れ場所 白い馬 Ⅱ 厭世 事実証明書 佳景よ どこにいる ある邂逅 Ⅲ 月下美人 ド…

詩と詩論 第2集 荒地同人編

1976年11月、国文社から新装版として刊行された荒地同人アンソロジーの第2集。オリジナルは1954年、荒地出版社から。 目次 詩篇 四千の日と夜・田村隆一 時間について・衣更着信 場所・木原孝一 私は一つのサイだ・高野喜久雄 シンデンの海・鮎川信夫 黒い白…

詩と詩論 第1集 荒地同人編

1976年3月、国文社から新装版として刊行された荒地同人アンソロジー。オリジナルは1953年、荒地出版社から。 目次 詩篇 小詩集〈六篇〉・北村太郞 季節抄・森川義信 憤怒が風に吹かれている・黑田三郞 墓場の樹・衣更着信 破片・高橋宗近 小さな夜の幸福・佐…

オーデン詩集 中桐雅夫訳 福間健二編

1993年10月、小沢書店から刊行されたW・H・オーデン(1907~1973)の翻訳詩集。翻訳は中桐雅夫(1919~1983)。解説は福間健二(1949~)。 目次 [詩篇]中桐雅夫訳 Ⅰ 1927~1932 今日は顔をあげて 旅 自由な人間 かがり火 よく考えてよみ 見に行き給え 囮 三…

囚人 三好豊一郎詩集

1949年5月、岩谷書店から刊行された三好豊一郎(1920~1992)の第1詩集。 目次 靑い酒場 囚人 影I 影II 壁 幻燈 夕映 靑い酒場 室房にて 再び 未成年 四月馬鹿 空 顏 MAGIC FLUTE 懸崖より 盲窓 懸崖より 天の氷 天の氷 深夜 熱に馮かれた黃昏の 庭 サアカス…

死後の世界 黒田三郎詩集

1979年2月、昭森社から刊行された黒田三郎(1919~1990)の第10詩集。 一九七五年(昭和五十年)三月三日朝から呼吸困難を起して、救急車で病院へ運ばれた。危く死ぬところであった。急性肺炎と糖尿病の合併症である。三カ月で退院したが三年余りたっても、…

鮎川信夫詩論集普及版 鮎川信夫

1965年7月、思潮社から刊行された鮎川信夫(1920~1986)詩論集の普及版。 本書には、戦後、単独に書かれた私の詩論(一九四七年~六三年)のほとんどすべてが収載されている。 本を作るために書いたわけではないが、でき上ったものが一冊の本であるかぎり、…

荒地 T・S・エリオット/西脇順三郎

1952年11月、創元社から刊行されたT・S・エリオット(1988~1965)「荒地」(1922)の翻訳。翻訳者は西脇順三郎(1894~1982)。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

鮎川信夫詩集1945-1955 鮎川信夫詩集

1955年11月、荒地出版社から発行された鮎川信夫(1920~1986)の第一詩集。解説は北村太郎(1922~1992)。 目次 Ⅰ 死んだ男 もしも 明日があるなら 繋船ホテルの朝の歌 1948年 橋上の人 父の死 Ⅱ トルソについて 小さいマリの歌 なぜぼくの手が あなたの死…

夏の淵 三好豊一郎詩集

1983年、小沢書店から発行された三好豊一郎(1920~1992)の第6詩集。 言葉に対するカンが鈍ってきたのに気づきはじめたのはよほど以前からだが、六年前おやじの老後を看取って、死に至る最後の十日間を、刻々に腐ってゆく生ける屍が生命を停止した直後の、…

存在 高野喜久雄詩集

1961年、思潮社から刊行された、荒地同人高野喜久雄(1927~2006)第2詩集。解説は鮎川信夫(1920~1986)。 ゆくりなくも一つの言葉がうかぶ。 詩は存在の追憶である。 大切なのは、詩と存在と追憶が、一つの脈絡の中にあることである。「存在は追憶の詩で…

就航者たち 中江俊夫詩集

1987年、詩学社から発行された中江俊夫の第13詩集。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索