滑走路 中本たか子

1965年6月、新日本出版社から刊行された中本たか子(1903~1991)の長編小説。アカハタ文学双書。 目次 延びる滑走路 基地のま向かい 戦争責任 時勢にのる人 特殊技術者 花輪とバリケード 背負うもの 歴史から学ぶ 脱退者 最初の衝突 人生の容器 新しいいの…

夫婦は鰯 荒賀憲雄詩集

1996年5月、洛西書院から刊行された荒賀憲雄(1932~)の随筆集。装幀装画は天野隆一。 一日、昔の『鳥』の仲間の出版記念会に、集う機会を得ました。 その折、持ち出された八〇年代の古い『鳥』の合本を眺めているうち、自分が参加していた頃の作品も、まと…

君に聞こえないラブソングを僕はいつまでも歌っている 喜多昭夫歌集

2014年7月、私家版として刊行された喜多昭夫(1963~)の歌集。表紙写真は岡部春彦。著者は金沢生まれ、刊行時の住所は石川県野々市。 目次 幻視炉 教室 相談室 月面 品川 瑞穂 広場 屋上 あとがき NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

私の女性詩人ノートⅢ たかとう匡子

2023年7月、思潮社から刊行されたたかとう匡子(1939~)の評論集。装幀は井原靖章、切り絵は井原由美子。著者は神戸市生まれの神戸市在住。 思えば最初のこの「私の女性詩人ノート」に収録した十四人の詩人ノートを書き終えたとき、今まで経験したことのな…

アイガイオン なんば・みちこ詩集

1983年6月、火片発行所から刊行されたなんば・みちこ(1934~)の詩集。装幀は宮園洋。火片叢書26。著者は岡山県生まれ、刊行時の住所は総社市。 目次 アイガイオン 道の向こう ベオグラード トレビの泉 カプアーノ オルビエトの娘 有村さん ノン! 独楽 カ…

恋よりふるい 阿部恭久詩集

1994年8月、思潮社から刊行された阿部恭久(1949~)の第6詩集。 目次 夜の晴天 ワンピース チープ プラネット パンとサーカス ターザンの年金 ヒトのくぼみ 茶の間 ヒトごと 二十世紀の思い出 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

海流 小島秀一詩集

1938年9月、詩洋社から刊行された小島秀一(1908~?)の詩集。 目次 序文 前田鐵之助氏 自序 ・潮岬斷章 夜すがら 岩ひわよ てんぐさの 鮑とる 濱邊の岩に 漁人あり 明るい燈台から うつくしい波に 南方の空よ 白い素足で 往く春 更夜 村の秋 秋晝幽情 ・海…

ゑのころ 辻桃子句集

1997年11月、邑書林から刊行された辻桃子(1945~)の第7句集。童子叢書。著者は横浜生まれ、刊行時の住所は立川市。 この句集『ゑのころ』は、『桃』『花』『現代俳句の精鋭Ⅱ・ひるがほ』『童子』『現代俳句文庫Ⅱ・辻桃子句集・しほからとんぼ』『ねむ』に…

証し 辻五郎詩集

2000年11月、土曜美術出版社出版販売から刊行された辻五郎(1934~2020)の第5詩集。装画は堀正明(1946~)。辻は中国審陽市生まれ、刊行時の住所は町田市。堀は山形県生まれ、刊行時の住所は川越市。 目次 序にかえて ひとは見ることができる Ⅰ 詩(一九八…

詩の旅 鳴戸奈菜

2016年11月、現代俳句協会から刊行された鳴戸奈菜(1943~)の評論集。装幀は小島真樹。 目次 第一章 俳句における間 第二章 俳句と〈火〉歳時記を中心として 第三章 近代女性俳句の出発 『ホトトギス』と竹下しづの女 第四章 俳句月評 (二〇一四年一月~十…

天体望遠鏡 加藤正明詩集

1956年9月、詩宴社から刊行された加藤正明の詩集。刊行時の著者の住所は岐阜県本巣郡穂積町。写真は西垣義雄。 目次 いのち 絶對への憧憬 合掌 夜の海 流轉 頂点 悲しみ 愛 銃口の前で 足跡 生 山気 山を愛するYに 原罪 落日 白鳥 くらい空 道 花の影 ねがい…

孤島記 粒来哲蔵詩集

1971年9月、八坂書房から刊行された粒来哲蔵(1928~2017)の第4詩集。第22回H氏賞受賞作品。 『虚像』から『舌のある風景』へ、そして『刑』へと、ほぼ三年程の間隔をおいて出されていた私の詩集も、『孤島記』は遅れに遅れて六年の距りをみて了った。その…

海上流浪 松本悦治詩集

1959年6月、理論社から刊行された松本悦治の詩集。装幀は宇佐美勝介。 目次 ・軍港・横須賀――暗い合唱 自由市「島」の航行 遠い街の話 暗い合唱 このまっくらな中空で 暗い血 にせの太陽 我が極東派遣第七艦隊ハ ベントン・デッカー将軍 三冊の古本 港の四季…

見知らぬ魚 高橋喜久晴詩集

1960年5月、狼の会から刊行された高橋喜久晴(1926~)の第1詩集。表紙写真は柴田隆二。著者は磐田市生まれ、刊行時の住所は静岡市西草深町。 目次 Ⅰ 確証 そこは世界が始まる地点 つるべ(1) 人は そのために おまえが立つのは もしも あなたの言うように 赤…

美しさとさみしさ 福田和夫詩集

1982年12月、思潮社から刊行された福田和夫(1947~)の第3詩集。装幀は司修。著者は大阪生まれ。 七、八年も前になるか、『巣箱と鳥類保護』(加島書店)という本で、人間は、それぞれの鳥の特長に合わせ巣箱をつくっているらしい(……つくれるらしい)と思った…

心粧華 宮崎八代子詩集

1999年3月、洛西書院から刊行された宮崎八代子(1939~)の第2詩集。著者は愛媛県生まれ、刊行時の住所は京都市右京区嵯峨梅ノ木町。 目次 Ⅰ 二十一世紀の維新 維新の道 虚しい一票 不況というけれど 献血 北野天満宮 斜陽 終戦記念日 せみしぐれ ほんものに…

ネアンの心象 林土岐男 栗山邦正 詩画集

1970年7月、ヘンリー・キッド商會から刊行された林土岐男(1935~)と栗山邦正(1937~)の詩画集。装画、エッチングは。林土は多治見市生まれ、刊行時の住所は蕨市塚越。栗山は東京生まれ、刊行時の住所は板橋区清水町。 目次 蝶のネアン 白昼のネアン 蛇の…

ペーパーマン 定本『紙人』 日高滋詩集

1992年3月、土曜美術社から刊行された日高滋(1934~)の第3詩集。装画は大嶋彰。著者は大阪市生まれ、刊行時の住所は京都市右京区太秦。 旧刊の詩集『紙人』は、一九八一年に檸檬社から刊行され、その前半部には「虚体確認」シリーズの23篇が入り、後半部の…

しゃれこうべの笑い 岩井美佐子詩集

1966年12月、木馬詩房から刊行された岩井美佐子(1941~)の第1詩集。表紙は宮川長治。著者は高知県生まれ、刊行時の住所は柏原市大県。 目次 空 井戸 眠り 痛み 早退 執着 こわれた音楽会で しゃれこうべの笑い 蛸 日暮 風のある屋台 鷄 時に 風が強い日に…

畳ひかりて 飯島晴子の風景 平石和美

2011年8月、ふらんす堂から刊行された平石和美による飯島晴子論。装幀は中島恵雄。 俳句を始めて間もない頃、飯島晴子の句集『儚々』に出会いました。次から次へと気になる句が現れます。また、全句集を読むと『儚々』とは違う不思議な感覚に捉われ、晴子の…

沖縄島 大崎二郎詩集

1992年9月、青帖社から刊行された大崎二郎の第6詩集。装幀は久保晃。第11回現代詩人賞候補作品。 戦前、一度も行ったことがないのに 夜、沖縄の宿でめざめると闇の中にとおい琉球時代の記憶のようなものがよみがえる。漆喰で固めた赤瓦の低い家並、緑の木陰…

黄金分割 小林貴子句集

2019年10月、朔出版から刊行された小林貴子(1959~)の第4句集。装幀は間村俊一。著者は長野県飯田市生まれ。 今年は二〇一九年、令和元年が始まっている。二〇〇八年に第三句集『紅娘』(本阿弥書店)を出してから、十一年も経ってしまった。そこで、まずは…

この道通りゃんせ 今村芳子詩集

1984年3月、現代詩工房から刊行された今村芳子の第1詩集。装画は斎藤香澄。著者は深谷市生まれ、刊行時の住所は埼玉県大里郡寄居町。 念願の詩集が出来た。詩を書く意味から大分それて、詩集を出す。と言うことのために書いていたような気がするが、矢張り、…

EVE・イヴ 鳴戸奈菜句集

1985年12月、琴座俳句会から刊行された鳴戸奈菜(1943~)の第1句集。 昭和五十一年暮れ、吉岡実編『「耕衣百句』を読み、深く感銘、すぐさま「琴座」に入会、今日に至っている。 祖父、父ともに無名ながら俳句を作り、一昨年秋、父の三回忌にあたり、「鳴戸…

女に雨が降る 高橋小夜子詩集

2010年12月、高橋音楽企画から再刊された高橋小夜子(1922~1969)の詩集。題字・装画/は西原比呂志、童画は高橋一仁、装幀は大橋ゆう子。元版は1974年刊行。著者は岡山県生まれ。 目次 祈祷 無言 自答 祖国 日本人 みんならの天がある 女に雨が降る 愛の詩…

植民地・朝鮮における雑誌『国民文学』 渡邉澄子

2018年8月、彩流社から刊行された渡邉澄子(1930~)の評論集。 目次 序にかえて 第一章 「皇道精神の昂揚」を掲げた朝鮮文壇 はじめに 『国民文学』とは 「国民文学』発刊の歴史背景 「国民文学』主宰者・崔戴瑞という人 『国民文学』――主宰者・崔戴瑞の思…

逃亡の研究 筧槇二詩集

1980年5月、文童社から刊行された筧槇二(1930~2008)の詩集。 目次 Ⅰ 逃亡の研究 刀 薮 女 斬 水 クロニクル・1 灯 影 闘 屠 峠 クロニクル・2 参考文献 Ⅱ 鬼 寄生 春雷 鴻の平 月を待つ 寄生虫 黒の地点 田貫湖 伊那路にて Ⅲ 南洋 象 陽 鉄路 音 海 靴 …

獄中句集 銀河蒼茫 野村秋介句集

1988年7月、二十一世紀書院から刊行された野村秋介(1935~1993)の句集。装幀は小林陽子。 目次 野村秋介氏の<断念> 中上健次 序にかへて 毛呂清輝 冬の部 春の部 夏の部 秋の部 獄中の野村秋介君へ 三上卓 大いなる落日――青木哲氏宛書簡 あとがき再度の「…

白い花びらのために 伊藤勝行詩集

1953年11月、詩宴社から刊行された伊藤勝行の詩集。装幀は山田隆一。 この詩集は、昭和二十七年一月から現在までの作品中から三十一篇を選んで收載したものである。ちょうど私が詩宴の同人となった時からの作品ということになるが、詩らしきものを書き始めた…

椅子とり遊び 宮本むつみ詩集

1974年1月、青土社から刊行された宮本むつみの第2詩集。 第一詩集を出してから、五年を経た。詩集が自宅に届いた日、部屋の隅に積まれた山のような本を前にして、それまでの「はじめて自分の詩集をもつこと」のよろこびは何処へやら、何かどうしようもない恥…