発行は玉川大学出版部。1987年10月20日初版1刷。
本書は明治新体詩成立以降今日までの日本の現代詩を概観し、各時期の主要な詩人の作品を選び集めたものである。ひろく一般の読者に日本の現代詩詞華集(アンソロジイ)を提供しようとするものであるが、同時に、大学・短期大学などの現代詩の教材テキストとしても便なように配慮した。
目次
日本の現代詩 概説編
日本の現代詩 作品編(鑑賞・脚注 時里二郎)
- 島崎藤村:小諸なる古城のほとり/千曲川旅情のうた
- 北原白秋:接吻/糸車/雨中小景
- 高村光太郎:冬が来た/樹下の二人
- 萩原朔太郎:殺人事件/天景/黒い風琴/旅上/中学の校庭/広瀬川/晩秋/国定忠治の墓
- 室生犀星:小景異情/その一、そのニ/切なき思ひぞ知る/昨日いらつしつて下さい
- 宮沢賢治:無声慟哭
- 金子光晴:燈台
- 西脇順三郎:天気/雨/太陽/旅人かへらず/秋
- 三好達治:湖水/村/朝はゆめむ
- 北園克衛:ガラスの夜の少年の散歩/黒い肖像
- 瀧口修造:DOCUMENT D'OISEAUX 鳥たちの記録
- 草野心平:月夜/オ母サン
- 中原中也:サーカス/骨/北の海
- 鮎川信夫:繋船ホテルの朝の歌
- 田村隆一:腐刻画/四千の日と夜/帰途/村の暗黒
- 安東次男:蘭/みぞれ/ある静物
- 那珂太郎:繭/はかたⅣ/白雨夢幻
- 吉岡実:僧侶
- 清岡卓行:愉快なシネカメラ/冬の朝/音楽会で
- 飯島耕一:わが母音/どこにでもいるミロ/母国語
- 大岡信:地名論/光の弧
- 谷川俊太郎:かなしみ/鳥羽1/やんま/コップへの不可能な接近
- 入沢康夫:「木の船」のための素描
- 天沢退二郎:田舎生れ/氷川様まで
- 吉増剛造:独立/眠れ、彗星
- 高橋睦郎:大砲/第九の欠落を含む十の詩篇 その一/Martius