1979年6月、小沢書店から発行された堀川正美の評論集。装幀は若林奮。
これはわたしの<全評論集>といって差し支えないものである。評論のほかにエッセイ、講演記録、同人誌の後記などをふくめて、思考の流れがあらわれるように作為なく年代順に配列した。類別としては、これらと、書評とを大別した。
わたしはあくまで詩作を主とするものであるが、そのときどきの要求に応じて力をさいた。ここには詩におけるのとはやや位相を異にしたわたしの人格がある。友人たちや、多くの編集子たちに感謝する。(「あとがき」より)
目次
Ⅰ 1955~1959
Ⅱ 1959~1963
- 一九五九年前半での「詩論批評」
- メタフィジック詩の現代性
- 神なしの名誉
- これからのわたしの仕事
- 井上光晴論
- 内面の少年
- 感受性の階級制・その他
- 鳥が人間を眺めるとき
- 暗い鏡の上の洗濯板
- 「伝統」についての感想風な短見
- 現代を問う行者
- 時評笑止
- 回想のハート・クレイン
- 戦後詩の一視点
- 垂直的人間
Ⅲ 1963~1976
- エルザ物語・エグゾチシズムの終り
- 詩人の出発
- <匈区>への手紙
- 雪見に転ぶところまで
- 詩論展望
- 渡辺武信についての感想
- 岩田宏の詩
- 私自身の歌
- なぜ海か
- カフカへの回想
- 謎めいた熱情者
- ヒューマン・ドキュメントの成立
- ブローティガンと伊藤聚と
Ⅳ 書評