1998年2月、思潮社から刊行された城戸朱理(1959~)の第7詩集。
この詩集は、幻の国家の衰亡を追うものである。より具体的に言うならば、その幻像は今日、北上という川と土地の名にわずかに名残りを留める上代の日高見国(ひたかみのくに)の興亡に導かれて着想された。だが、詩篇のそれぞれは、史実にいささかの材を求めるものでもない。(「後記」より)
目次
Ⅰ 自由の階梯
- 盲亀
- 階梯
- 浮木*
- 階梯**
- 夏の予兆
- 階梯***
- 夏雲
- 階梯****
- 灰の紙
- 大祓
- 階梯*****
- 夏の没落
Ⅱ 大祓
- 神撰
- 夷狄
- 家系*
- 家系**
- 大祓**
- 家系***
- 夷狄**
- シストラム
- 家系****
- 夷狄***
- 家系*****
- 大祓***
- 白の肖像
- 時の歪像
Ⅲ アポトーシス
- モンスーン気候帯
- 未世の者
- 麦畑の神話
- 死者の大きな靴
- 氷枕
- しずかな貝
- 階梯******
- 生命の夏至
Ⅳ 地上の倦怠
- 地上の倦怠
Ⅴ 北上詩篇
- 秋の平安
- 秋気
- 航海日誌より*
- 北上*
- 航海日誌より**
- 大祓****
- 北上**
- 航海日誌より***
- 北上***
- 航海日誌より****
- 北上****
- 北上*****
- アルゴー、失われた航海の目的
- 航海日誌より*****
- 北上詩篇*
- 北上詩篇**