1979年7月、六興出版から刊行された結城信一(1916~1984)のエッセイ集。カバー、表紙画は岡鹿之助(1898~1978)。
目次
I
- 永井荷風
- 偏奇館焼亡
- 『濹東綺譚』前後
- 荷風の手紙一つ
- 室生犀星
- 室生さんの死
- 室生犀星への旅
- 『かげろふの日記遺文』について
- 岡鹿之助
- 岡鹿之助ノオト
- 「雪の発電所」について
- 岡鹿之助先生のこと
- ある半日
- 『フランスの画家たち』と『雪國』
- 駒井哲郎
- 駒井哲郎の人と藝術
- 銅版画の詩人駒井哲郎
- 美しい黒の濃淡
- 會津八一――英語の先生のころ
- 岩本素白
- 和田芳恵
- 死のインキ
- 『暗い流れ』について
- 山室静
- つつましさ
- 『晩秋記』について
- 吉行淳之介
- 短篇小説の新人群
- 奇遇――ある日、吉行さんと
- 『鞄の中身』について
- 『怖ろしい場所』について
- 庄野潤三
- 庄野潤三氏の魅力
- 「蟹」の前後
- 『屋根』について
- ある来客
書評
- 井伏鱒二 『スガレ追ひ』
- 井上靖 『わが母の記』『額田女王』
- 円地文子 『春の歌』
- 小沼丹 『藁屋根』
- 耕治人 『懐胎』
- 斯波四郎 『緑の島』
- 庄野英二 『赤道の旅』
- 田久保英夫『髪の環』
- 竹西寛子『鶴』
- 野呂邦暢 『諌早菖蒲日記』
- 東博 『蟠花』〈歌集〉
- 三浦哲郎 『野』『拳銃と十五の短篇』
- 吉行理恵 『記憶のなかに』
Ⅱ
- 街の外
- 鳰の行方
- 上野へ一里
- 自分の中の風景
- 「ルドン」への夢
- 待つことをおぼえる
- パンを盗む
- ふろしき
- たからさがし
- 夢の超特急
- 靴とハンドバッグ
- 西瓜幻想
- ポケットの煙草
- 敗戦國風景
- 四半世紀後の今
- 二つの作品の間
- 緑の出口
- 樹木との交際
- 歳末
- 曇らぬ仲
- 消えた来世の古本屋
- 私淑
- わがひとり居る
- 河井寛次郎の壺
- 憂愁の藝術
あとがき
初出一覧