1968年8月、創文社から刊行された結城信一(1916~1984)の「小品集」。装幀は串田孫一(1915~2005)。
創文肚の月刊誌「アルプ」が今年で滿十年を迎へ、この二月には百二十號の記念號が發行された。ときどき私も小品を書かせてもらってきたが、數へてみると原稿用紙でちやうど百枚になった。かねがね、十枚前後の小品やコソトをまとめて、小型の詩集のやうな一珊が持てたら、と私は思ってゐた。今度その創文肚から、若い日の夢が實現させてもらへることになって、たいへん幸せな気持である。(「あとがき」より)
目次
- 星の聲
- 夜明けのランプ
- 羽衣
- 湖尻の芒
- 西瓜
- ハンカチーフ
- 深雪
- 霜細道
- 樹林の中
あとがき