足の裏 小沢信男句集

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 1998年8月、夢人館から刊行された小沢信男(1927~)の句集。装幀は直井和夫。

 

 一九八五年夏に『句集・東京百景』を、名古屋豆本第九十四冊として、板元の亀山巌氏が作ってくださった。百景とはいえ中身は六十句。その二年ほどまえに庄司肇氏の個人誌「きゃらばん」に、十余句をのせたところ未知の亀山氏からお声がかかり、それから六十句にこぎつけたのだった。一九八九年に作品集『東京百景』を河出書房新社より刊行のさいに、五割増の九十句にして一章とした。
 一九九六年春に『小句集・昨日少年』を、夢人館通信の別冊1として、これは大西和男氏が作ってくださった。六十二句を収めた。一枚の紙のうらおもてに刷って折り畳んだものだが、一個の句集にはちがいない。
 そして一九九八年夏の今回、これも大西和男氏が作ってくださる。『昨日少年』の拾遺と、その後の新作をあわせて百五十四句。私としては空前の大句集だ。
 夏の部の冒頭七句は、筑摩書房発行の『頓智』一九九六年七月号に「東京新景」と題して発表した。記念にそのまま収める。『鳥渡る』は、文芸誌『ユリイカ』一九九六年一月号に発表した。十句で一つの作品のつもりだが、おかげでかろうじて妹が弔えて、俳句がありがたいとしみじみ思った次第です。
(「あとがき」より)

 

 目次

  • 鳥渡る

あとがき


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