2001年6月、深夜叢書社から刊行された三井葉子のムック。詩篇と三井葉子論。編集は斉藤慎爾と関根愛子。装画は池田満寿夫「庭を横切る昆虫」(1962年)、装幀は高林昭太。
目次
幻視あるいは夢刺し――三井詩のエッセンス
夢の相関――三井葉子論
- 小野十三郎「『清潔なみちゆき』序文」
- 右原厖 「存在への逆説『沼』跋」
- 平井照敏「夢の相聞」
- 星野徹「三井葉子覚え書」
- 石原吉郎「三井葉子のすがた―『まいまい』評」
- 吉原幸子「三井葉子あるいは”浮舟”への手紙」
- 倉橋健一「相聞と仮構――三井葉子ノート」
- 島内景二「三井葉子の詩的宇宙――『日の記』『畦の薺』を読む」
- 安西均「文体――『つづれ刺せ』の著者に」
- 原子朗「みごとなホメオスタシス――『つづれ刺せ」の魅力」
- 木内孝「『大阪辯歳時記』の三井葉子」
火が移るまでを――自選詩集
- 『清潔なみちゆき』より
- 未だこの世は終りではない
- 赤い靴
- 『白昼』より
- 供花/赤や黄になれ
- 自在にうごきまわる垣があって
- 『沼』より
- ほうせんか/沼/恋/ロマンス
- 『いろ」より
- かんざし/月
- 『夢刺し」より
- 魚/ひかる君/花/恋
- 火が移るまでを
- 『まいまい」より
- はなのふじ/泣いている
- 『たま』より
- つつじ/ゆめ
- 『浮舟』より
- 雨のあと/池の日射し
- こいびと/しゃくなげ
- あいびき/そんな舌/割り符
- 『君や来し』より
- 井の水/こぼれる/夜
- 『日の記』より
- 置きまとう霜/照る日曇る日
- 春の海
- 『畦の薺』より
- 夕焼ける秋/光る鍋/庭の花
- 『風が吹いて」より
- 思い出/梅の家
- 『菜庭』より
- 浮いてはる/落ち鮎
- 『草のような文字』より
- 見返りもくれん/空頼み
- 草のような文字
夢の夢衣――三井詩の背景
- 石原吉郎「つたええぬもの――三井葉子宛書簡」
- 小川和佑「桜幻想」
- 桜の詩――三井葉子
【作品鑑賞】
- 「花」木原孝一
- 「鈴虫」 川口敏男
- 「雨」安西均
- 「牡丹花」ワシオ・トシヒコ
- 「蕗のとう」新藤涼子
- 「赤い傘」高橋順子
〈生〉のみちゆき――書評一束
- 沼 山崎栄治「死のかなたに及ぶエロティシズム」
- 白昼 石原吉郎「黄昏の光の波の中で」
- 角田清文「三井葉子への手紙」
- いろ 田中冬二「妖しきまでに美しきもの」
- 加藤郁乎 「鉄火なメタボリズム」
- まいまい 土橋治重「『まいまい』の中ではじめてめぐりあった女性」
- たま 磯村英樹「生命の核心に同調するラセンの詩」
- 浮舟 星野徹「王朝文学の匂い」
- 君や来し 山田幸平「待つ女の心と肉体」
- 蛙の薺 永瀬清子「自由と不自由の逆説」
- 日の記 青木はるみ「光の間を抜けて行く」
- 菜庭 高木秋尾「よい香りのする詩」
- 山本楡美子「ことばを織る」
- 新井豊美「猫語のしなやかさ」
- 草のような文字 片岡文雄「をみなうたの真実」
- 二輛電車が登ってくる 河邨文一郎「二輛電車が登ってくる」
- 杉山平一「厚く深い文化」
- 寺島珠雄「山本周五郎を読む人」
- ええやんか 宇多喜代子「大阪の大人ぶり」
- 恋のうた 井坂洋子「存在をはかる掌」
- よろしゃんナ 島京子「猫が爪をかくすように」
君や来し――交友録
- 真継伸彦「詩人の旅」
- 長谷川龍生「よう言わんわ」
- 財部鳥子「三井葉子さん」
- 難波利三「よろしゃんナ、三井さん」
- 小野良樹「眠らない脚」
- 関根愛子「魂のアナーキスト」
- ワシオ・トシヒコ「風は燃える魚の幻――夢溜の三井葉子詩」
- 齋藤慎爾「”浮舟”刊行覚書」
- 安西均「てんめん体」
- 木佐貫邦子「踊る」
- 清野博子「無差別な愛」
- 大野新「心あてに折らばや」
- 永瀬清子「三井さんの『女の強さ』」
- 小野原教子「ことばを交歓するということ――「楽市』三十号へ向けて」
雑誌「楽市」讃
いのちの祭りの日々――エッセイの世界
- わたしが詩を書きはじめた頃
- 大阪
- 菜の花の記
- 馬の背
- うさぎのさかだち
- 濃いもみじ
- はんなり
- まどてんか
- 花いちもんめ
- よういけ わるいけ
- 電車
- 時間割
- 銭は潔め
- きららかな五月
- お手伝い
- 持っちゃい
- なんでやのん
- こんじょわる
- チャンブクロ
- 好かんタコ
三井葉子全著作
三井葉子年譜
三井葉子アルバム
執筆者一覧
編集余滴