1951年6月、かんらん社から復刊された竹内てるよ(1904~2001)の詩集。底本は1941年の第一書房版。
このたび「かんらん社」の御厚志によつて再び「生命の歌」をみなさまの前にお贈りいたします。私といたしましてはこれにすぎたよろこびはないのであります。
思いみれば昭和15年「静かなる愛」が第一書房主長谷川巳之吉氏の御高配によつて世に出、ついで「悲喜あるときに」が出ましてその二冊の中から選ばれたものを集めたのが「生命の歌」として翌十六年出版されました。この書は以来十年、その間両三度増版又は再版としてみなさまによまれて来ました。幼いときから療養生活をたびたび余儀なくされました私にとつて生命ということは唯一の近親であり手がかりであり夢でもあこがれでもありました。その生命と、生来の希望であつた詩とのむすびつきがこの一冊でありましてこれは私にとつて文字どおり生命のうたでありました。(「跋文」より)
目次
- いのちの歌
- 静かなる愛
- 雪の上の花
- 花散る里
- 第三曙の手紙
跋