2004年9月、草原詩社から刊行された尾崎与里子の第5詩集。装幀は谷川徹。
長浜と彦根はどちらも琵琶湖の北に位置する静かな城下町。私は長浜で人生の前半を、後半を彦根で過ごしてきました。多分、この二つの町以外での暮らしを知らないまま生涯を終えるでしょう。
昨年、聖アグネスの名に因んだ賞を受賞したことが、城の町に住む愛すべき存在を詩集にまとめるきっかけになりました。城の町はいつも現実と空想の間を揺れながら私を楽しませ、和ませてくれます。できればこの詩集の登場者たちの十年後をまた書くことができればどんなに幸せだろうと考えています。
目次
あとがき